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こりゃ、ほたえな

種々雑多なことを書き捨てていく予定です。UTF-8 対応と聞いて、はてなダイアリーからの移行を考えてますが、はてなブログはまだまだ完成までの道は遠いようです。

「教師の体罰は戦前から禁止されていた」読売新聞を書き起こし

教師の体罰は戦前から禁止されていたとして、谷山義彦さんが読売新聞のスキャン画像を紹介していました。その紙面をテキストに書き起こしてみました。

頻発する『先生が生徒をなぐるいまわしい事件』
激情は飛去るも愛はとどまる
「愛すればこそ」などいうは、みな教師の弁解



千駄ヶ谷第三小学校では先生に殴られた生徒が発狂し鮫浜小学校では弁当検査の時先生が生徒を本で殴ったとか殴らぬとかでゴタゴタを起しています。
□□□生が生徒を殴る事のわるい事は言うまでもないが、にもかかわらず頻々としてなぜこんな忌わしい事件が起るのか。
次はそれについての東京府視学肥後盛能、小島直太郎両氏のお話です。


先生が生徒を殴打する――それは法令上厳禁されていまして悪い事は充分教師も知っている筈です。
同時に教育上からも絶対にいけません。
よく殴打した教師は『後から責任』を回避するため教育に熱心の余り殴ったとか、愛すればこそ殴った――とか体裁のよい言訳をするけれども始めからそんな冷静な判断のもとに人をなぐるものはありません。
皆一時にカット昂奮の余り知らず知らず殴打するのです。
第一殴打という事は道徳上から言ってよくありません、
修身教授にいか程愛信敬などと口を酢っぱくして教師がやかましく言っても、若し『教師が生徒』をなぐったら、その一件で皆目教授の効果はブチ壊されてしまいます。
教師の殴打するのを見た子供はやがて弟や妹や下級生を殴打する様になって乱暴な子になります。
同時に第二は大切な人様の子供を預かって世話しながらその子をそこなうるに至っては全く言語道断です。
また第三に教育の理想から申しましても少くともその教師と児童の間に於て師弟間の愛は打壊されてしまいます。
『愛のない処』に教育は成り立ちません。
そして教師その者の軽卒な常軌を逸した行為によって人格を傷つけ、自らをそこなう事になります。
第四に方法的に見ましても懲罰は威嚇的ではダメです。
あくまで改善のため訓誡であっていただきたい。
つまり威嚇では子供は萎縮してしまって思った事を自由に教師の前で言ったり行ったり出来なくなります。
道徳を愛しない教師は生徒の『道徳を説く』資格はありません。
師弟の関係は愛其もののみです。
愛は二つの人格を一つのものに合致せしめる力で、教育は愛であります。
決して権力関係ではありません。
又、感化したいという自尊心の発動でもありません。
又愛は一時の感激でもありません。
絶対不変の統一的人道でシルレルは『激情は飛び去るも愛は止まる』と言っている通りです。


昭和二年五月三十日 『読売新聞』 朝刊 第三面

https://twitter.com/jemappellety/status/288834470579150848/photo/1/large

Windowsパソコンの電源ボタンを無効にする方法

Windowsパソコンの電源ボタンを無効にする方法を書いておきます。

acerのノートPC、Aspire 5750を使っているのですが、電源ボタンがキーボードの奥で、ディスプレイをつなぐヒンジ部の手前、しかも筐体の左端ぎりぎりの場所にあるので、左手でノートPCを持とうとして、気づかずに電源ボタンを押してしまうことがあります。そのつもりがないのに勝手にシャットダウンされてしまい、不便を感じます。


以下、Windows 7での設定方法。

[スタート]ボタンをクリック、[コントロール パネル]を開く。

[電源オプション]を開き、選択中の電源プランの[プラン設定の変更]を開く。

[詳細な電源設定の変更]を開く。

[電源ボタンとカバー]、[電源ボタンの操作]を展開し、[バッテリ駆動][電源に接続]のそれぞれの設定を、[シャットダウン]から[何もしない]に変更する。

以上です。

第一次安倍内閣における河野談話への全言及(平成19年4月20日から)

承前。

平成19年4月20日 衆議院 教育再生に関する特別委員会 第2号


○菅(直)委員
(略)
 私は、総理が総理大臣に就任された最初の予算委員会で、村山談話河野談話について一応確認の質問をいたしまして、総理は、それを個人的にも踏襲すると言われました。
 私は本当に、この村山談話河野談話、もう十年を少しさかのぼって出された二つの談話でありますが、これでほぼこういった問題は国際的にも解決済みになったと当時理解をいたしておりました。ですから、もう改めてこの問題をこちらからぶり返す必要はないし、相手もその線で大体納得をされたと、当時私も自社さ政権の中にいて感じておりました。
 それが、また十年以上たってこの問題が、例えばアメリカ国内においても大きな問題になっているというのは、私は何か、この自虐史観ということを言い募ることで、わざわざ解決済みの問題に再び火をつけた、少なくともそういう政治的な効果を、だれが意図的にやったかやらなかったかは別として、そういうことになっている、こう見ているんですね。
 総理、いかがですか。


○安倍内閣総理大臣 それは菅さんの見方であって、私はそのようには考えておりません。


○菅(直)委員 何ですか、では、どういうふうに見られていますか。


○安倍内閣総理大臣 それは関係ないということだと思います。


○菅(直)委員 関係ないというのは、例えば従軍慰安婦の記述についていろいろな議論があったことと、例えばこの河野談話の問題と、今アメリカでいろいろ議論になっていることは関係ないと言われるんですか。


○安倍内閣総理大臣 つまり、何によって惹起されたかということを菅さんがおっしゃったので、それが直接関係あるとは私は思っていない、こういうことでございます。


○菅(直)委員 いや、私、それはちょっとびっくりしましたね。
 よく皆さんが批判されるときに、アメリカのあの議決を出されている人が、何か聞かれたら、いや、河野談話に書いてあるじゃないですかと言われたということをもってよく批判される方がありますが、河野談話とかあるいは村山談話とか、あるいはそれをめぐる議論と、今のアメリカで問題になっている議論がなぜ関係ないんですか。関係があるから大変な問題になっているんじゃないですか。


○安倍内閣総理大臣 菅委員は何を聞きたいというのか、私はよくわからないわけでありまして、では、何と何が具体的にどう関係があるというのか、私はお伺いをしたい、このように思います。


○菅(直)委員 私は、一番最初に申し上げたと思うんですね。つまりは、河野談話とか村山談話というのは、もう十年以上前、私も自社さ政権の中にいた時期もありました。そういう中で、もう一応その二つの談話で国際的にこういった問題が解決済みだというふうに、国際的にも国内的にも見られていたのに、それが改めて火をつける形になったことが、この「美しい国へ」の中にも書いてある自虐的偏向教育というものを何かあげつらって、それを変えなければといった議論が、結果として、せっかくもうおさまっていた問題に再び火をつけることになったんじゃないですかと。
 これをお聞きしておられる方は、私の質問の中身をよく理解していただけると思うんですよ。それを総理が、いや、全く関係ありませんと言うと、何で関係ないのかなと。
 そういうことをお聞きしているんですけれども、御質問、理解していただけましたか。


○安倍内閣総理大臣 私の答えをよく理解していないのはそちらだと思いますよ。だから、それとはかかわりがない、このように申し上げているわけであります。


○菅(直)委員 私は、総理はこれからどういう評価を歴史的に受けられる総理になるかわかりませんけれども、せっかく、中国、韓国の関係を大変改善されたという意味では、私も、総理になられた直後のいろいろな行動については一定の評価をいたしております。しかし、それが、総理の地金ともいうべき持論が出始めた中でだんだんと怪しくなっているんじゃないかということを心配申し上げて、今のことを申し上げたところです。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0178/16604200178002a.html

平成19年4月25日 衆議院 外務委員会 第8号


○渡辺(周)委員
(略)
 南京問題がことし大きな政治問題でありますが、いわゆる従軍慰安婦の問題、これは訪米前に、総理大臣、心から同情するということを言っていますので、その人たちの身の上については私たちも同情を禁じ得ません。だれも好きこのんでこんな商売、仕事をする人はいなかっただろう、その人たちの女性としての人生にとって非常に気の毒なことであったということは、もちろん私どもも同じ思いです。
 問題は、アメリカ議会においてさまざまな議論がされております。こうした中で、我々は、そのもとになっているのが河野談話であり、これまでの日本の中では信憑性を疑われる吉田清治なる人物の著書であったりするわけですけれども、慰安婦については、いつも主語が欠けているんです。いわゆる、銃剣で駆り立てて、女性を強制的に家からつつき出して、おまえ、慰安婦になれということはなかった。しかし、実際、戦場において慰安所を設けるに当たっては、当然、軍の管理なり軍の関与なりがあって当たり前だ。
 その問題について、狭義だとか広義だとか言うものですから、アメリカ人にわかるのかな。広義の強制と狭義の強制の話をしても、これは非常に難しい、日本人でも特にわからないと思うんです。
 だから、これはもう一回整理をして、日本として、慰安婦制度というものはあったし、そういう業者が慰安婦を募集して軍の関係者のところに実際そういうものを設けていた。それに対しては、例えば、いわゆる性病検査のようなことは軍がやったし、そのときは軍票が発行されていたという事実で認められているものは出せばいいし、ただ、言われているような済州島で強制的に連れ出したというのは、あれは吉田清治なる人物が書いた捏造の話である。これは中国の記者ですら否定をしているんだ。
 そのことを、もう少し日本としてちゃんとしないと、すべてがなかったとは言わないけれども、これはあったけれどもこれはないみたいな、狭義と広義なんと言っているとわけがわかりませんので、ぜひ、これについては、アメリカの人間にも、議会関係者にもわかるように、ちゃんとした資料、アメリカの議会で資料を出されたのを私も日本語で読みましたけれども、この問題について、ちゃんとやはり日本は出さなきゃいけない。
 いわゆる、下院で証言をした人たち、元慰安婦とされる人たちに対して反論をする機会もなかった。中立的な立場で述べる人もいなかった。つまり、初めから結論ありきの公聴会であったというのはもう御存じのとおりだと思います。
 この問題について、南京と同じように、日本は認めるところは認める。日本人というのは、もう潔くて、ちゃんとそういうこと、あったことはあったと言うし、あったことまでなかったと言うことはない国民性だと思っています。ただ、なかったことまで、不名誉なぬれぎぬを着せられて一生歴史の負の遺産として言われ続けることに関しては、これを我々としてやはり許すことはできない。
 その点において、外務省、外務大臣、どういうふうにこの問題についても、ある意味では、河野談話ではなく政府の見解として、河野談話、私はあれは政治的な打算のものだということは、石原信雄元副長官にもお会いをしてきまして、あれは事実関係のものではなくて外交的な判断によるものだったということはもう言われているわけであります。
 だとすれば、談話などというあいまいなものではなくて、政府として、ここまでは調べがついている史実です、しかし、ここについては全く証明するものはないんです、これについては現状ではないと言わざるを得ないということを、これは談話などという形ではなくて政府の見解として、ある意味では、河野談話が出てからかれこれもう十四年たつわけですので、あえてその後で出てきた事実も含めて、何らかの政府の見解というものをどこかで発表しなきゃいけないと思いますけれども、外務大臣、その辺はどうお考えでしょうか。


○麻生国務大臣 渡辺先生、政府の基本的立場というものは、繰り返し申し上げておるとおり、平成五年の河野官房長官談話を継承するというものに関しましては、今の政府の立場としては変わりありませんし、辛酸をなめられた方々に対して同情し、おわびを申し上げるというものであります。
 したがって、この種の話で、今すぐこれに対してという話をきちんと言うわけではありませんが、先ほど言われましたように、従軍という言葉が使われておりましたり、これは従軍と少し違うんじゃないか、したがって、いわゆる従軍慰安婦という言葉にかえたり、いろいろ努力はなされているんだと思いますが、少なくとも、きちんとした事実というものに手間暇かけて時間をかけてやらないと、おっしゃるように、狭義の広義のと言っていると、話をさらに弁解がましくとられるのは私らとしては甚だ心外でもありますので、きちんとしたものにすべきだという御意見は傾聴に値すると存じます。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0005/16604250005008a.html

平成19年5月7日 衆議院 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会 第6号


○山井委員
(略)
 安倍総理、今回アメリカに行かれました。そして、アメリカで従軍慰安婦問題に関してはどのような発言をされたんでしょうか。お答えください。


○塩崎国務大臣 質問通告がないものですから、手元に何もないままに答えなきゃいけないので大変正確性に欠くと思いますので、それを踏まえた上でお答えをすれば、たしかブッシュ大統領に対して、個人としても、慰安婦の皆さん方の置かれた状況について大変心を痛め、また申しわけなく思っているということを率直に申し上げたというふうに聞いております。


○山井委員 それは謝罪をされたということですか。


○塩崎国務大臣 今申し上げたとおりであって、河野官房長官の談話でいつも申し上げているとおりで、あれ以上でも以下でもないということであります。


○山井委員 これは、四ページ目に「「同情とおわび」を表明」という毎日新聞の報道があります。「安倍首相の謝罪、米側は評価」、こう書いてあります。
 念のため、もう一回お伺いをしますが、これは、安倍首相は謝罪をされたということなんですか。


○塩崎国務大臣 ブッシュ大統領に謝罪をする理由は余りないと思いますね。


○山井委員 そうしたら、従軍慰安婦問題について同情とおわびを表明ということですが、おわびは表明されたわけですか。


○塩崎国務大臣 今申し上げたように、ブッシュ大統領におわびをする理由はないと思いますね。



○中川(正)委員
(略)
 また改めてイラクのことには戻っていきますけれども、訪米したときの、さっきもちょっとお話の出ていました従軍慰安婦問題について、ちょっとお聞きをしておきたいというふうに思うんです。
 今回の一連の安倍総理の訪米、それからそこでの大統領並びに関係者とのこの問題に対するコメント、これは私も手元にコメントを持っていまして、さまざま出ているんですが、官房長官、これでこの問題は鎮静化したといいますか、理解を得られて一件落着をしたというふうに考えておられますか。


○塩崎国務大臣 先ほどちょっと質問通告がない中でお答えしたものですから、もう少し正確に申し上げておきますと、安倍総理は、先般の訪米の際に、ブッシュ大統領及び議会関係者に対してこういうふうに申し上げております。
 自分は、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間として、また総理として、心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況に置かれたことについて、申しわけない気持ちでいっぱいである。二十世紀は人権侵害の多かった世紀であり、二十一世紀が人権侵害のないすばらしい世紀になるよう、日本として貢献したいといったような考えを述べたということでございます。
 ブッシュ大統領からは、慰安婦の問題は歴史における残念な一章である。河野談話と安倍総理の数々の発言は非常に率直で誠意があり、自分はこれを評価する、こういうふうに述べられているわけであります。
 今、御質問は、これで一件落着したのか、こういうお話でございますけれども、政府としては、以上の日米首脳間のやりとりをも踏まえて、本問題に対する我が国の基本的立場やこれまで行ってきた真摯な対応等について関係者の理解を得られるように、今のようなラインで引き続いて努力をしていくという考えであって、こういう問題に落着とかなんとかいうことがふさわしいのかどうかわかりませんが、我々としては、総理の率直な考えをもとに、引き続いて理解が得られるように努力をしてまいりたい、こう考えております。


○中川(正)委員 これは、一番もとの話は、ブッシュ大統領から出てきたんじゃなくて、アメリカの議会で、日本のおわびというのを正式にやるべきだという決議案、これを提出する動きが毎年あって、ことしもこのタイミングで出てきたということから安倍総理の発言に結びついていった、こういうことでしたよね。
 そういう意味から、外務大臣に改めてお聞きをしたいんですが、恐らく、アメリカ大使館としては、それぞれの議員に対してロビー活動もやり、また情報収集もしておるんだろうというふうに思うんです。安倍総理も直接議員の皆さんにも会っておられるようですが、そういうことを踏まえて、議会の中が今どうなっているか、どんな情報が報告として上がってきているか、そのことについて答弁をいただきたいというふうに思います。


○麻生国務大臣 アメリカ議会の中の個別のところまでを、細目全部承知しているわけではありません。ただ、五月の一日でしたか、安倍総理との会話に列席をした一部の院内総務等々、そういった人たちと飯を食う機会があったときには、極めてよかったという反応が得られたことまでは確かです。


○中川(正)委員 私は、その辺の情報しか上がってきていないというのが、非常に心もとない、今、外務省の実態ではないかというふうに思うんです。
 その辺が気になったものですから、私は直接、この決議案を準備して、今上げようとしているマイク・ホンダ氏に会ってまいりました。彼に対して、これだけ日本が、日本がというよりも安倍総理が改めておわびをし、河野談話を踏まえた上で、これからの人権ということに対しても自分の気持ちを述べているわけだから、もうこれでいいんだろう、こういう話をしたら、彼から実はこんな答えが返ってきました。参考のためにお話をさせていただきます。
 官房長官談話やあるいは安倍総理の記者会見では、真の意味での正式なおわびとは受け取れない。彼自身の生きざまというか生き方、これは、ホンダ氏は日系ですから、日系アメリカ人がなぜ日本をこんな形で責めるのか、そこが私たちもわからなかったところなんですが、それはこんなふうなことなんですね。
 日系移民が戦争中の強制収容所でこうむった人権侵害に対して、ずっとアメリカ政府に対して闘い続けてきた。政府の責任を求め、そしてその謝罪と、それから賠償を求めてきた。私たちが長い闘いの中でこの問題を決着させたのは、最終的には国会、米国議会を通じて、法律の中でおわびを明記して国家の非を認めたから、私たちはそれで決着をしたんだ。だから、日本のやり方では、総理大臣がかわればまた勝手なことを言うし、他の大臣や議員たちも別なことを言っているではないか。正式な国家の意思とは法律や国会決議で定められるべきものではないんだろうか。そういう意味が彼の口から出てきたわけでありますが、この正式なおわびという意味合いを、こんなふうに国会の関与ということで彼は表現しているわけであります。
 これについて、官房長官、どのように受けとめられますか。


○塩崎国務大臣 日本のことは日本で決めたいというふうに思います。


○中川(正)委員 それは答えになっていないでしょう。当たり前のことですが、日本のことは日本で決める、それは国会なんですよ、国会が意思を持って決めるということで、当然のことです。
 しかし、考えてみたら、これまでの歴史認識の問題あるいは靖国の問題、それぞれが、大臣のコメントとかあるいは総理大臣のそのときのコメントとかで日本は整理をしてきているわけですね。
 国会の中で例えば一つ一つを、特別な委員会をつくって、アメリカの場合は、この問題を整理するのに特別な委員会をつくった。ちょうど今憲法調査会がそうであるように、歴史認識も、改めてこの国会の中で基本的な議論をし、その基本的な議論と史実に基づいて国会が意思を持って決議をするというふうなプロセス、こういうことが一般のヨーロッパの歴史認識の整理でもやられた。アメリカの歴史認識の整理でもやられている。そこのところを実は周りの国が日本に対して、どうなんだと。
 先ほど話が出てきましたが、総理大臣がかわるたびに、あるいは、その総理大臣が総理大臣になる前に言っていたコメントと総理大臣になってからのコメントがまた違ってくる、こういうことで、本当に国としての意思を総理大臣の口から公式に述べているということになるのか、それが信じられるのかというところが実は問われているんだということだと思うんです。
 それは私は非常に大事な視点なんだろうというふうに思いまして、さっきのように、自分の国のことは自分で考えますと言っている限りは、これは外交にならない。本当の信頼感というのは周りから出てくるはずがないんですよ、そんな答弁では。そこのところは、さっきの答弁、消してもらいたいと思いますし、もう一度真摯にこの問題については考えてみるべきだというふうに思うんですが、官房長官、どうですか。


○塩崎国務大臣 先ほどの発言は、別に取り消す必要はないと思います。
 日本のことは日本で決めるということであって、日本の中には三権というのがあります。当然のことながら、御案内のとおりであって、立法府、行政府、司法。そのうちの、今御指摘の点、マイク・ホンダ議員がおっしゃっているのは立法府の話をしているわけであって、立法府の話を含めて日本が決めればいいことであって、立法府は立法府が物事を決めるということではないかと思います。それは我々、今、政府の立場から言うことではないので、立法府がお決めになることではないかというふうに思います。


○中川(正)委員 さらに付言すれば、これまで、アメリカで十五人ぐらいかな、毎年この法案に対して、いわゆる法案を上げていく段階での賛同者というのはそれぐらいだったんですが、今回でもう五十人を超えてきているということになってまいりました。
 そういう意味では、私たちも、新しい枠組みで、自分たちの過去を振り返って、しっかりとした、めり張りのきいた議論をしながら清算をしていくということ、これは必要なことなのかなということ、これを改めて考えた上で、実は民主党は法案をこれについては出しているんですが、そのことについて民主党のサイドから、せっかくの機会ですから。


○原口議員 お答えいたします。
 民主党は、やはりこの問題について何が問われているか、それは人権に対する姿勢であるというふうに思います。日本のことは日本が決める、それは官房長官の御答弁のとおりでありますけれども、そうであるとすれば、日本の首相がどうしてアメリカの上下院の院内総務に対して説明をするのか。それはまさに、その人たちからも日本の人権に対する姿勢が問われている、従軍慰安婦という未曾有の人権侵害の事実に対してどのような姿勢をとるかということが問われているんだと思います。
 現に、マイク・ホンダさんのお話がありましたけれども、委員は北朝鮮人権法の民主党の提出者でもいらっしゃいますが、アメリカにおいて日本の拉致問題に協力をしてくださっている方々は、この人権侵害という一点に対して大きな支援をいただいている。
 人権に対する民主党の姿勢を示すために、私たちは従軍慰安婦に対しても法律をつくって提出をしているところでございます。
 以上です。


○中川(正)委員 この問題が、いわゆる国際レベルで、大きな視野に立って我々の議論が進んでいくということ、これを切に願い、また与党の皆さんにも、そうした観点で、一度国会の中でも真剣に議論をしようじゃないか、そんな場をつくっていく必要があるんだということを改めて申し上げておきたいというふうに思っております。
(略)



○阿部(知)委員
(略)
 冒頭、予告外のことですが、お帰りになりました塩崎官房長官にお伺いをいたします。
 安倍総理の訪米に関しまして、その中で従軍慰安婦問題について、総理みずから、人権問題がこれまでも歴史の中でも侵害され、また現状、我が国の北朝鮮の拉致問題等々でも深く傷つく人々がいて、何とか二十一世紀を人権の世紀とするためにも、我が国の従軍慰安婦に対する態度はきちんと河野談話を継承したものであり、総理としても深く反省の念、遺憾の念、同情の念を持っておられるというお話をしてこられたという報道があります。
 私は、そのことにのっとって、もしその言葉に偽りなきことであれば、もう一つ実は解決していただきたい、この従軍慰安婦問題についての安倍総理の発言がございます。
 塩崎官房長官は、きょう私がここに持ってまいりました「歴史教科書への疑問」、こういうタイトなものでございますが、この書物は御存じでありましょうか。――はい、御存じないと。
 官房長官は入っておられないのですが、実はこれは、日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会、自民党の中川昭一政調会長が代表、そして、当時まだ若手の議員であった安倍総理、これは平成九年の書物でございますが、皆さんで会議を持たれて歴史教科書の記載についての論議をなさったというもので、編集もこの若手議員の会になっておりますから、編集責任もあるものだと思います。その中で、本来これは安倍総理にお伺いすべきですが、残念ですがこの場においでではございませんので、官房長官に宿題をお願いしたいと思います。
 安倍総理は、この従軍慰安婦問題で、私が読みましてずっと懸念しております、韓国政府に対しての二つの大きな、私は不適切な表現かなと思うところがあります。
 一つは、拉致問題に関して、
 実態は強制的に連れていかれたということになると、本人だけではなくて、その両親、そのきょうだい、隣近所がその事実を知っているわけですね。強制的にある日、突然、拉致されてしまうわけですから。横田めぐみさんみたいに連れていかれちゃう。そうすると、周りがそれを知っているわけですね。その人たちにとっては、その人たちが慰安婦的行為をするわけではなくて、何の恥でもないわけですから、なぜその人たちが、日韓基本条約を結ぶときに、あれだけ激しいやりとりがあって、いろいろなことをどんどん、どんどん要求する中で、そのことを誰もが一言も口にしなかったか
ということを述べておられます。
 要約すると、そもそも従軍慰安婦問題は、日韓基本条約のときになぜ韓国政府なり慰安婦とされた方が言い立てなかったのか、不思議に思うということが一つ。
 そして、後段でございます。
 もしそれが儒教的な中で五十年間黙っていざるを得なかったという、本当にそういう社会なのかどうかと。
これも疑問に思うと述べておられます。
 実態は韓国にはキーセン・ハウスがあって、そういうことをたくさんの人たちが日常どんどんやっているわけですね。ですから、それはとんでもない行為ではなくて、かなり生活の中に溶け込んでいるのではないかとすら私は思っているんですけれども、
と続いてまいります。
 これは逆に、売春あるいは買春、そうした行為が、キーセン・ハウスが韓国は多いから日常生活の中に溶け込んでいる、それゆえに慰安婦の方たちも発言されなかったという筋立てになってございます。
 私は、これが、議員の会が責任編さんでありまして、これは安倍総理御自身の言葉であります。もし今こういうことが韓国との間で問題になれば、これもまた、我が国は、もちろん中東との関係も重要ですが、一方で、このアジアで生きていくわけでございます。このことがどのように理解され、どのような余波を生むのか。私は、この書物が発行された当時から、ほかにも幾つも問題と思うところは赤い線を入れさせていただきましたが、特に安倍総理御自身の言葉としてやはり非常に問題が多かろうと思います。
 きょう、塩崎官房長官には初めてお読みするので、内容等々つまびらかでなければ、これは総理自身はお持ちであろうと思いますから、ぜひ伺っていただきまして、このたびの米国での謝罪とこのこととの関連性をきちんとお話しいただけるようお伝えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
    〔中谷委員長代理退席、委員長着席〕


○塩崎国務大臣 お言葉でございますので、伝えたいと思います。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0133/16605070133006a.html

平成19年6月28日 参議院 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第3号


○緒方靖夫君 アメリカ下院外交委員会で採択されたばかりの従軍慰安婦問題決議について質問いたします。
 この決議は、日本政府に対し、明確であいまいでない方法で謝罪し、歴史的な責任を公式に認めること、慰安婦はなかったという主張を明確にかつ公に否定することなど四点を求めております。
 官房長官にお伺いしますけれども、日本政府として今回の決議をどう受け止められているんですか。


国務大臣塩崎恭久君) さっき申し上げたように、他国の議会のお決めになったことでございます。
 慰安婦問題については、政府としての考え方は、先ほど白先生にもお答え申し上げましたけれども、四月に訪米をした際に安倍総理からブッシュ大統領を始め議会関係者等々に説明をさせていただき、また、その後も考え方を明らかにしているところでありまして、それに付け加えることは特にございません。


○緒方靖夫君 日本政府の立場について、今、四月の安倍首相の訪米について答えられましたけれども、その日本政府の立場について、四月の日米首脳会談でブッシュ大統領から理解が得られていると、そう説明をされていますけれども、一体どういう理解を得られたんですか。


国務大臣塩崎恭久君) 四月の訪米の際に、共同プレスの際に総理からは、自分は辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間としてまた総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況に置かれたことについて申し訳ないという気持ちで一杯である、二十世紀は人権侵害の多かった世紀であり、二十一世紀が人権侵害のないすばらしい世紀になるよう日本としても貢献したいと考えている、このように、ブッシュ大統領と並んで記者会見をやった総理自らが申し上げたことでございます。
 このようなことで米国には御理解を賜っているというふうに理解をしております。


○緒方靖夫君 その共同プレス発表の場を私もテレビで何回か拝見いたしました。そのとき、ブッシュ大統領はたしか、アイ・アクセプト・プライムミニスターズ・アポロジーというそういう、だから、つまり首相の謝罪を受け入れると述べたことを明確に記憶しておりますし、ここにもその文書を持っております。
 同時に、ブッシュ大統領はそう言う、しかし安倍総理は、日米首脳会談後の五月一日に行われた同行記者団との懇談で、慰安婦の方々に申し訳ないと表明したことに関連して、私は米国に謝罪したことは全くないと否定しているんですね。そうじゃありませんか。


国務大臣塩崎恭久君) 仮にこれ、おわびをしているということになれば、当然、これは米国に対しておわびをするのではなくて、先ほども申し上げたように、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間としてまた総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況に置かれたことについて申し訳ないという気持ちで一杯であると、こういうふうに申し上げているわけで、こういった方々に申し訳ないという気持ちを持っているということを総理は指摘をしたわけでございます。


○緒方靖夫君 その会見の記録を私手元に持っているんですけれども、安倍首相は、私は慰安婦の方々への気持ちが間違って伝えられたので率直に気持ちを伝えたんだと、謝罪したということでは全くないんだと。つまり、どう読んでも謝罪を自分はしていないんだと。同情と、今おっしゃられたように、申し訳ないという気持ちを述べたんだと。同情と申し訳ないという気持ちの表明は、謝罪とは違うと私は思うんですね。
 そうすると、安倍首相は謝罪したんですか、それともしていないんですか。


国務大臣塩崎恭久君) さっき申し上げたように、これは、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に対する総理の気持ちを述べているわけでございます。
 それをどう受け取るかは、それは人それぞれだと思いますが、少なくとも一つはっきりしていることは、アメリカの方々に謝る話ではないということであって、その申し訳ない気持ちを持つというのは、当然、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に対してそういう気持ちを持つということが大事なことではないかと思っています。


○緒方靖夫君 当然です。元慰安婦に対して同情と申し訳ないという気持ちを述べられた、言葉のとおり、そうです。
 私が聞いているのは、政府の認識として、それが謝罪なのかどうかということを伺っている。


国務大臣塩崎恭久君) もう総理の言葉以上でも以下でもないということでございます。


○緒方靖夫君 要するに、官房長官、そこがあいまいさなんですよ、日本の。
 ペロシ下院議長が二十六日に発出いたしました決議支持の声明、異例ですよ、一つの委員会の決議を議長が直ちに支持声明するということは。その中で、日本政府があいまいさのない謝罪を表明することによって責任を認めるよう求めると述べて、決議の下院採択に期待を表明しているわけです。あいまいにせずに責任を認めるかどうか、ここに問題の根幹がある。
 官房長官は、やはりその点について答弁を避けられた。ということは、安倍首相は謝罪していないということになるんですよ。そうじゃありませんか。


国務大臣塩崎恭久君) 先生は、申し訳ないという気持ちを持つと、それが何を意味するかというのはお分かりだと思うんですね。そもそも河野談話にはこう書いてあります。「すべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」ということで、この河野談話については踏襲をするということは、繰り返し政府としても申し上げてきたところでございます。


○緒方靖夫君 それをわざわざ自分は謝罪した覚えがないということを述べているわけですから、そこに訳の分からなくなるあいまいさがあるわけですよ。そのあいまいさをですね、あいまいですよ、そのあいまいさをはっきりと認めるということをした上で、やはり国際社会に対してきちっとした形で態度を表明するということを私は求められていると思います。
 次に、麻生大臣にお伺いいたします。
 この決議は冒頭で、日本政府は一九三〇年代から第二次世界大戦までの期間、慰安婦と言われる若い女性たちを帝国軍への性的サービスの目的に動員することを正式に委任した。日本政府により強制、軍隊売春制度である慰安婦は、集団強姦、強制流産、恥辱、身体切断、死亡、自殺を招いた性的暴行等の残虐性や規模の面でも前例のない二十世紀最大の人身売買の一つだと、決議はそう指摘しております。
 これに関連して麻生大臣は、今年二月十九日の衆議院予算委員会で自民党の稲田議員が、決議の冒頭で、私が今読み上げた部分、これは案と決議と変わっておりません、それを取り上げて事実か否かと質問したときに、大臣は、基本的に、全くそのような事実を認めている立場にはないと否定されましたけれども、今でも同じ認識でしょうか。


国務大臣麻生太郎君) いわゆる従軍慰安婦、私はいわゆるをやたらとこだわりますけど、従軍という言葉は軍属と意味が違いますんで、これはもう緒方先生の世代ならお分かりいただけると存じますんで。そこらのところを申し上げた上で、この日本の政府の立場について明らかにされて、今官房長官も言われていますが、これは河野談話というものが、あの中で書いてありますんで、いわゆる強制性については河野官房長官談話につきましての話をずっと申し上げてきたとおりだということをあのときも、こんな簡単に言わずにきちんと説明しただけだと記憶しますが。


○緒方靖夫君 私、手元に議事録ありますけど、ずうっとその決議案の部分を、該当部分を引用して、すべて引用して、その後に重ねて、この決議案に書かれているような破廉恥な、つまり、日本帝国軍隊が若い女性を強制的に性奴隷にして、挙げ句の果てに自殺に追いやったなどという事実があったという御認識なのかという質問に対して、大臣は、基本的に、全くそのような事実を認める立場ではないと述べられたんですね。
 私が聞いているのは、こういう、ここに述べた認識に、今大臣、お変わりありませんかと伺っているんです。


国務大臣麻生太郎君) 度々申し上げておりますんで、もう私も、言う方も聞く方も飽きておられるとは思いますが、重ねて申し上げたいと思います。
 この、これまでの政府の立場というものを踏襲して答弁をいたしておりますので、いわゆる強制性等々というものにつきましては、河野談話の記述のとおりであると申し上げてきておると記憶します。


○緒方靖夫君 ここに答弁がはっきりある。しかし、それについて、大臣は今の時点ではお認めにならない。認識を変えたとは、また答弁されなかったと思います。
 私やはり、そうすると、この答弁の立場から考えるのは、今月十四日付けのワシントン・ポスト紙に掲載された意見広告があるわけですね。この意見広告は事実という表題で、米下院の慰安婦決議案が、日本軍による若い女性への性奴隷の強要や二十世紀最大の人身売買事件の一つなどと指摘している、この点を故意の歪曲だと主張して、さらに、日本軍による強制を示す歴史的資料は見付かっていない、慰安婦は性奴隷ではなく公娼だなどと述べているわけですね。
 結局、ここに述べられている認識というのは、大臣がこの予算委員会などで述べられた認識と一緒じゃありませんか。


○委員長(森ゆうこ君) 麻生外務大臣、時間ですので簡潔にお願いいたします。


国務大臣麻生太郎君) いろいろ余り生産的ではないという話がこの間の何て言ったっけ、どこかのあれにも出てましたけれども、今のお話というものに関しましては、それも先ほど申し上げてきましたとおりに、ワシントン・ポストの中で出されたという話ですけれども、そこの内容を出された方々は、それは私、政府が出したわけではありませんから、自由に意見広告できますのは、日本という国のまたアメリカという国の開かれた国の証明でもあろうと思いますので、そういう御意見もあるということだと思っております。


○緒方靖夫君 私が述べたのは、結局、この広告の中身と大臣が二月の時点で予算委員会で述べたその内容というのは一致すると、そういうことを述べたわけですよ。私、この問題というのは非常に深刻だと思うんですね。やはり、この意見広告に対する米議会の受け止め、それがまあ火に油を注いだような結果になって今日に至っていると私は思うんですね。
 その提案者に加わったラントス委員長は、二十六日の審議の中で……


○委員長(森ゆうこ君) 時間が過ぎておりますので、質疑をまとめてください。


○緒方靖夫君 この意見広告について、やはり、ここで述べられたことをすべて挙げながら、公娼制度等々をばかげた主張だと、全面的に事実に逆らうものだと断じているわけですね。
 私は、やはりアメリカと日本というのは共通する価値観、人権を持って、そしてその中で同盟国としてあるわけで、そうした中で、そのアメリカから、しかもその議会から決議をもってこうした批判をされるということは今後の日本にとって非常に深刻だということをやはりきちっと自覚していただきたいと、このことを申し上げまして質問を終わります。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0081/16606280081003a.html

平成19年6月29日 衆議院 本会議 第49号


○石井郁子君
(略)
 外交政策でも失政は明らかです。
 米国の下院外交委員会が従軍慰安婦問題で日本政府に公式の謝罪を求める決議を採択したことは、安倍外交の深刻な破綻を示すものです。
 安倍総理は、就任直後に、侵略戦争と植民地支配を反省した村山談話従軍慰安婦問題での河野談話の継承を内外に表明しました。ところが、三月、慰安婦問題で強制性を裏づける証拠がなかったのは事実だと国会で答弁し、国際社会から厳しい批判を浴びました。
 安倍総理の無責任な態度は、侵略戦争を正当化する靖国派の本性を露呈したものにほかなりません。この問題についての日本の歴史的責任を明確な形で内外に示せない安倍総理に日本外交のかじ取りは任せられません。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0001/16606290001049a.html

以上です。

第一次安倍内閣における河野談話への全言及(平成19年3月28日まで)

承前。

平成19年3月26日 参議院 予算委員会 第13号


○吉川春子君 日本共産党の吉川春子でございます。
 安倍総理に慰安婦問題についてお伺いいたします。
 安倍総理は、三月一日の夜、官邸で記者団の質問に答えて、九三年の河野官房長官談話について、当初定義されていた強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実だと語られました。そうですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 既に今まで何回か答弁を申し上げているわけでございますが、私は河野官房長官談話を継承していくということを申し上げているわけでございまして、そしてまた慰安婦の方々に対しまして御同情を申し上げますし、またそういう立場に置かれたことについてはおわびも申し上げてきたとおりでありまして、今まで答弁してきたとおりであります。


○吉川春子君 当初定義されていた強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実だと、このようにおっしゃったんですか、おっしゃらないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私は、今まで累次この場においてもまた本会議の場においても答弁をしてきたとおりでございまして、それを見ていただければ分かるとおりであります。


○吉川春子君 そういう発言はなかったと、取り消されるんですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 累次、今まで答弁してきたとおりでございます。
 ですから、今、吉川議員がおっしゃったことも私は答弁をしてきた中の中身でございます。


○吉川春子君 総理が記者会見で官邸でおっしゃったかどうかだけを私伺っているんですけれども。


内閣総理大臣安倍晋三君) 強制性について私が申し上げたことは、記者会見で申し上げたことはすべてこれはニュースにもなっておりますから、それはそのとおりであります。


○吉川春子君 官房長官談話では、広範な地域に慰安所が設置された、慰安所は軍の要請によって設置された、慰安所の管理運営、慰安婦の移送について旧日本軍が直接又は間接に関与したとしております。これはお認めになるんですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 先ほど答弁をいたしましたように、河野官房長官談話を継承しているということは、この官房長官談話を正に引き継いでいるわけでありますから、その中身も、それを引き継いでいるということでございます。


○吉川春子君 さらに談話では、慰安婦の募集について、本人の意思に反して集められた、官憲が直接これに加担したこともあった、慰安所の生活は強制的状況で痛ましいものであったと言っていますが、これもお認めになりますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 河野官房長官談話を継承すると、このように申し上げております。


○吉川春子君 お認めになるんですね、今言ったこと。


内閣総理大臣安倍晋三君) そうです。


○吉川春子君 河野談話の内容と、それから首相官邸での記者会見の強制性はないという発言は矛盾すると思いますが、談話を受け継ぐとおっしゃるならば、この発言は取り消されたらいいと思うんです。いかがでしょう。


内閣総理大臣安倍晋三君) そうした発言も含めて今私は答弁をしているわけでございますが、この河野官房長官談話を継承していくということでございます。


○吉川春子君 今年一月三十一日、米下院外交委員会で慰安婦について決議案が出され、二月十五日、慰安婦被害者三女性、つまり、オランダ人一人、韓国人二人が証言しました。
 安倍総理は、この証言内容について強制性を裏付ける事例、証拠というふうにお考えになりますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この米議会の証言について私がここでコメントする立場にはございませんが、河野官房長官談話について、これは継承していると、継承していくと申し上げたとおりであります。


○吉川春子君 強制性を裏付ける証拠がないというふうに言われているわけですけれども、これは強制性を裏付ける証拠であるというふうにお考えになりませんか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 米議会における証言については、私はここで立ち入ることはいたしません。既に私も累次その強制性については申し上げてきたとおりであります。


○吉川春子君 外務大臣、お伺いしますが、この三人の証言のうちの一人はオランダ人です。オランダ人が慰安婦にされた経過はどのように報告されていますか。


国務大臣麻生太郎君) 経過ですか。


○吉川春子君 そうです。


国務大臣麻生太郎君) インドネシアはオランダ領だったんだと思いますが。


○吉川春子君 それだけでは慰安婦は発生しませんね。その後どうなったんですか。


国務大臣麻生太郎君) 今の御質問の内容は、その経過はと言われたんで、インドネシアはオランダ領だったから起きたと申し上げたところまでは御理解いただけているという前提でよろしゅうございますね。


○吉川春子君 はい、結構です。


国務大臣麻生太郎君) その後、先ほど河野官房長官談話の話というのを安倍総理からずらっと言われた一連の関係の中にすべて物語っていると私もそう思います。


○吉川春子君 オランダ人は強制収容されて、強制収容所から女性たちが軍隊によって拉致されて慰安所に入れられたと、こういうことですね。


国務大臣麻生太郎君) 私は、その方の証言はそうなっておるというように理解しております。


○吉川春子君 アジア女性基金の報告書はそれと違う内容になっていますか。


国務大臣麻生太郎君) オランダのところ、オランダ人のところの細目はよく存じませんけれども、そのようになっておるかどうか、ちょっと今のこの段階で存じているわけではございません。


○吉川春子君 事務局、答えてください。通告してあるでしょう。


国務大臣麻生太郎君) 事務局から何か言われておりませんので、私が代わりに読ませていただきます。
 平成五年八月、河野官房長官談話の際に発表された調査結果でも明らかにされているとおり、現在、インドネシアに慰安所が存在したこと及び慰安婦の出身地としてオランダが含まれていることは確認されましたと書いてあります。


○吉川春子君 強制収容所にオランダ人を収容し、その中から若い女性だけを選んで拉致して慰安所に連れていった、この証言があったと外務大臣言われました。これは強制性に当たらないんですか、総理大臣。


内閣総理大臣安倍晋三君) このオランダ人の女性も含めてこの官房長官談話は出されているわけであります。ちなみに、軍がその事実を知って直ちに慰安所を閉鎖したと、こういう事実関係があるわけであります。


○吉川春子君 軍が関与し、強制されて慰安婦にされたんですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) これは、つまりその事実を軍が知って、軍がその慰安所を閉鎖をしたと、こういう事実関係がございます。


○吉川春子君 法務省に伺います。
 平成十六年十二月十五日、東京高裁において中国山西省慰安婦の事件が判決が出ましたけれども、事件の背景事情としてどのようなことが認定されていますか。


○政府参考人(大竹たかし君) お答えいたします。
 御指摘の判決は、原告らの主張は法的根拠がないとして請求は棄却されておりますけれども、その御指摘の判決文によりますと、旧日本軍の北シナ方面軍が一九四〇年から四二年にかけて、いわゆる三光作戦を実施する中で、日本軍構成員らが駐屯地近くに住む中国人女性を強制的に拉致、連行して性的暴行を加え、監禁状態にして、いわゆる慰安婦状態にする事件があったとの事実認定がなされております。
 ただ、判決文において、慰安所においてそのような行為が行われたという事実は認定されておりません。


○吉川春子君 四人の控訴人の中の二人の女性の事実について報告していただきたいと思います。


○政府参考人(大竹たかし君) 判決文によれば、原告の供述に基づいて以下のような事実を認定したということでございます。
 まず、原告のうち十五歳の未婚の女性については、一九四二年、日本軍兵士らによって自宅から日本軍の駐屯地のあった村に拉致、連行、監禁され、複数の日本軍兵士らに性的暴行を繰り返されたとされ、もう一人の未婚の原告については、一九四二年、三人の中国人と三人の武装した日本軍兵士らによって無理やり自宅から連れ出されて日本軍駐屯地に拉致、連行、監禁され、上記三人の中国人のほか多数の日本軍兵士らによって性的暴行を加えられたとされております。


○吉川春子君 この事実について、強制の事例と安倍総理大臣、お認めになりますね。


内閣総理大臣安倍晋三君) いわゆる従軍慰安婦については河野官房長官談話で申し上げているとおりでございます。


○吉川春子君 日本軍が拉致、連行して慰安婦にしたという事実を裁判所が認定していますが、これは認めますか。証拠になりませんか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この裁判の結果については、これは国側が勝訴していると、このように承知をしておりますが、いずれにせよ、河野官房長官談話で述べられているとおりであります。


○吉川春子君 日本軍の兵士による拉致、連行によって慰安婦にさせられたという事実を裁判所は認定しているんです。それを強制性と認めるかどうかということを安倍総理に聞いています。


内閣総理大臣安倍晋三君) これ請求自体は棄却をされているわけでありまして、この判示の事実認定部分は傍論であるということでございまして、言わば法律上重要ではないと、このように考えております。


○吉川春子君 それでは、証拠にはなり得ない、総理のおっしゃる証拠にはなり得ないということですか。確認します。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今申し上げたとおりであります。


○吉川春子君 これを、裁判所の認定は認めるのか認めないのか。否定するんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今申し上げたとおりであります。


○吉川春子君 甘言であれ、強制連行、拉致であれ、慰安所は日本軍管理下の下、逃げられず、慰安婦とされた女性たちは毎日レイプされたんです。ワシントン・ポストによれば、身の毛のよだつような体験の証言をしたと、こう言っているんです。これをもって強制性はなかったとそれでも総理大臣はおっしゃるんですか。そのことを端的に、あなたの考えを言ってください。


内閣総理大臣安倍晋三君) 既に私の考えは申し上げているとおりでありまして、河野官房長官談話で述べられているとおりでございまして、この考え方を継承していくということでございます。


○吉川春子君 兵士による拉致、連行も河野官房長官談話の中に含まれているということでいいですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) ただいまの裁判の事案につきましては、別途私が答弁したとおりであります。


○吉川春子君 裁判の事案でなくても、オランダも挙げました。どうですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) オランダの事案につきましては河野官房長官談話で述べられたとおりであります。


○吉川春子君 オランダの事案は、日本軍による拉致、連行によって慰安婦にさせられた事例です。それを安倍総理はお認めになったということですが、安倍総理、慰安婦の被害者の女性たちが今何を一番望んでいるとあなたはお考えですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私は、もう常々申し上げておりますように、慰安婦の方々が辛酸をなめられたわけでありまして、御同情申し上げますし、当時そういう状況に置かれたことにつきましてはおわびを申し上げているとおりであります。


○吉川春子君 今日までまだPTSDで苦しんでいるんですよ。日本政府が本当に心から公式に謝ってほしいと思っているんです。
 総理、公式に謝る必要があると思いませんか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今、私はここでおわびを申し上げているわけであります。内閣総理大臣としておわびを申し上げているわけでありますし、河野官房長官談話で申し上げているとおりであります。


○吉川春子君 河野官房長官談話は閣議決定されていません。
 それでは、閣議決定しますか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 河野官房長官談話ですべてでございます。


○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っております。吉川春子君。


○吉川春子君 安倍総理、一度被害者に直接お会いいただきたいと思います。細田元官房長官はお会いになりましたけれども、安倍総理も直接、慰安婦にお目に掛かって謝罪をしていただきたい。そのことを最後にお願いします。いかがですか。


○委員長(尾辻秀久君) 時間が過ぎておりますから、指名はいたしません。
 以上で吉川春子君の質疑は終了いたしました。(拍手)


○委員長(尾辻秀久君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。


福島みずほ君 社民党福島みずほです。
 河野官房長官談話を踏襲されるとおっしゃいましたが、閣僚の中でそれに反する発言が出た場合は、それを注意をしてくださいますね。安倍内閣の下では絶対に認めないということでよろしいですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 継承すると申し上げてあります。


福島みずほ君 問いに答えてください。
 閣僚で違う発言、特別補佐官で違う発言をした人間をきちっと注意をしてくれますね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私がもう既に総理として申し上げているとおりであります。


福島みずほ君 総理ではなく、質問に答えてください。他の閣僚や他の大臣、他の特別補佐官の違う発言を許さないということの確認を取りたいんです。どうですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 内閣として継承しておりますから、そういう事態にはなりません。


福島みずほ君 では、きちっと注意をお願いします。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0014/16603260014013a.html

平成19年3月27日 衆議院 国土交通委員会 第8号


○泉委員
(略)
 次に、大臣に、ちょっと時事ネタというか、多少お答えづらい話かもしれませんが、お伺いをしたいと思います。
 まず一つ目は、下村官房副長官が発言をされた件であります。従軍慰安婦問題で、旧日本軍の関与なしということをおっしゃられました。その言葉の趣旨は、軍による強制連行がなかったということでの発言だというふうにお話を、その後、改めて会見ではされているようなんですが、私自身は、やはりこういう発言というのは、非常に物議を醸すというか、他国にはなかなかそのまま正確に伝わる性質のものではないというふうに思っておりまして、その辺の大臣の御認識、この発言についての御感想をまずいただきたいと思います。


○冬柴国務大臣 私もそのような新聞報道は見ましたけれども、政治家がそれぞれ、その責任と、そして信念と申しますか、そういうもので発言されるものであろう。そして、その結果は、やはり自分が、あるいは国民からの評価を受けることになるだろうと思います。
 私どもは、政治家がそれぞれの信念に基づいて発言していられることについて、私からそれをコメントするということは差し控えさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。


○泉委員 大臣の、いわゆる従軍慰安婦問題、それについて軍の関与があったかなかったかということの御自身の御見解はございますでしょうか。


○冬柴国務大臣 これにつきましては、私は、内閣の一員としましても、今は議長になっていられますが、河野官房長官の談話というものに尽きているというふうに思うわけであります。
 歴史的に、私は研究したことはありませんけれども、いろいろな文献等がありますので。私も戦前生まれでございまして、ある程度戦争も知っていますけれども、そういう従軍慰安婦がおったかどうかというところまで知る年齢ではございませんでしたので、体験はありません。したがって、文献その他ですけれども、私の公式的な見解は、河野官房長官の談話に尽きている、そのように思っています。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0099/16603270099008a.html

平成19年3月27日 参議院 厚生労働委員会 第7号


福島みずほ君 社民党福島みずほです。
 まず冒頭、これは質問通告してなくて申し訳ないんですが、内閣の構成員としての大臣の見解をお聞きしたく、一問質問いたします。
 下村官房副長官が昨日の夜の記者会見で、いわゆる従軍慰安婦問題について、直接的な軍の関与はなかったと私自身認識しているとのお考えを示しました。若干また夜、訂正をし、強制連行について軍の関与はなかったということを述べたものだと修正をされましたが、柳澤大臣、この下村官房副長官の発言についての見解をお聞かせください。


国務大臣柳澤伯夫君) これはもう度々、安倍総理がおっしゃられていることですけれども、この従軍慰安婦の問題については、内閣として河野談話をそのまま引き継ぐということでございますので、官房副長官もそうしたことをきちっと踏まえて発言をなさっているものと私は受け止めている次第です。


福島みずほ君 河野官房長官談話と下村官房副長官の直接的な軍の関与はなかったというのは明確に矛盾をしていますが、いかがですか。


国務大臣柳澤伯夫君) これは、私、下村官房副長官の談話をよく詳細知らないわけでありますから、それについてコメントをするということは元々困難であるとしか申し上げられません。


福島みずほ君 報道では、直接的な軍の関与はなかったと私自身認識している、強制連行について軍の関与はなかったということを述べたものだと修正していらっしゃいますが、明確にこの記者会見の中身は河野官房長官談話に反しています。これについていかがですか。


国務大臣柳澤伯夫君) それはもうさっきのお答えと同じでございまして、報道での話でもって私がいろいろ下村副長官のこの考え方というかその表明された御意見についてコメントをするということは、やっぱり適切でないと思います。


福島みずほ君 明確にこういう発言していることが明らか、報道の中でこういうふうに発言しているというのが明らかです。これは副官房長官として重要な問題であるというように考えます。
 河野官房長官談話と、では、下村官房副長官が、直接的な軍の関与はなかったと私自身認識している、これは明確に反するのではないんですか。


国務大臣柳澤伯夫君) それはやっぱり、福島委員のお言葉ではありますけれども、やはり私がここで何かこのコメントをするということは、これはもう実際上可能でないわけですね、本人の言っていることを知らないわけでありますから。報道で今、福島先生がそうおっしゃられますけれども、そういうことについて私がコメントをするというのは適切でないと思います。


福島みずほ君 では、確認をされた後、また再度御質問したいと思います。これは重要な問題で、しかも昨日、予算委員会で安倍総理に内閣としてどうかという確認をしておりますので、内閣の不一致、あるいは官邸の不一致ということで大問題だと考えます。また、官房副長官が誤ったメッセージを国際社会に発する問題であると考えますので、確認をされた後、またこの委員会で質問をいたします。
(略)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0062/16603270062007a.html

平成19年3月28日 衆議院 外務委員会 第5号


○山口(壯)委員
(略)
 そして、きょうの日経新聞をぱらぱら見ていましたら、従軍慰安婦の話が出ているんですね。これは私は、意図的に今まで全然取り上げていません。というのは、安倍さんが、広い意味の強制とか狭い意味の強制とか言っていましたけれども、あれは正直言って稚拙です。政治家としては、河野談話を継承する、ピリオド、これでいいです。あとは歴史家に任せた、こうあるべきだったんです。それを広いだの狭いだのと言ってしまったから、物すごいかみつき方をされている。それを踏まえて私はあえてここではこれまで全然議論していません。そこら辺をまず酌み取っていただきたいと思うんです。
 しかし、アメリカは相当深く心配していますね。この批判の中に、河野談話、「官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」この調査したサンプルというのは限られているわけです。そういう意味では、この調査がすべてではない。しかし、この調査した限りにおいては、「官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」
 我々、新しいページをめくらなきゃいけないんですね。だから、こういう古いページはもうピリオド、ぴたっと、こうするのが本当は政治家の役目だと思うんです。古いのをめくって、ああでもなかったこうでもなかったというのは、これはむしろ歴史家に任せておいた方がいい。
 ただ、ここで、「官憲等が」と言っているんです。だから、これは軍と違うじゃないか、こういうことを言いたい人が何人かいるんですよ。先ほどもおられたから、私も、そうだ、きょうは彼も呼んでおくんだったなという気もしたけれども。
 しかし、これは余り議論しない方がいいんです。だから、我々もあえて意図的に議論していません。だから、ぜひ、外交をつかさどる麻生大臣としては、余計なことを言うなということを官邸にもしっかり指導されて、この問題については早く新しいページをめくる。河野談話でいいです。
 これであればアメリカも、アメリカもというのは、別に国だけではなくて、ほかのところもみんなこれでオーケーになるはずですから、ぜひこの問題については、古いページは早く閉じて、新しいページをめくれるように、外務大臣として、国内の指導的な役割についてもぜひお願いしたいと私は思います。


○麻生国務大臣 山口先生、昔と違いまして、今、これをやると大体一時間後にはもう通訳、訳文されたものをみんな読むという時代になりまして、ここで、この二週間ぐらいの間、麻生太郎と塩崎官房長官、安倍総理との間でどのような形でその対応をしてきたかというのをちょっと言いますと、途端にまた話がいろいろ忙しいことになりますので、私どもとしては、どうしても知りたいというんだったら、こういう場所以外できちんとお答えいたしますけれども、ちょっとここで言いますと、多分これをそのまま見て、日本はちゃんと民主党と組んで裏でこんなことしておるなんて言われたんじゃ、お互いおもしろくないことになりますので、きちんと対応させていただいております。


○山口(壯)委員 大臣、ということは、政治家としては新しいページをめくるということに重点を置いていこうという決意としてとってよろしいでしょうか。


○麻生国務大臣 新しいページをめくっていく、この間の日中、日韓の首脳会議においても同様な意識を持たれておるようだと思いますけれども、私も全く、これからの時代、建設的な話に切りかえていこうという山口先生の御趣旨に賛成であります。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0005/16603280005005a.html

平成19年3月28日 衆議院 内閣委員会 第8号


○戸井田委員
(略)
 従軍慰安婦の問題、慰安婦問題でも、あの当時、全部そういう調査をしたわけですよね。調査をして、そしてその資料もマスコミには発表したということを言われておりました。だけれども、結局、返ってくる反応はそういうことではなしに、そのときの現場にいた、当時の慰安婦とされる人たちの文言が非常に影響力を及ぼしてきた。そしてその当時、聞くところによりますと、これで認めてくれたら、その後一切慰安婦問題を問題にしないからということを言われたように聞いております。
 その辺のところは、官房長官、御存じですか。


○塩崎国務大臣 例の官房長官談話に至る間にさまざまな調査をしたということは聞いておりますが、今お話のあったような、つぶさな、細かなところまでは聞いておりません。


○戸井田委員 というと、やはりなかなか、役所の方々の、いろいろな資料を持ってきていただく、答弁のときの答弁書が出てくる、それが一番安全なんだろうとは思うんです。だけれども、こういう歴史問題というものをとらえていくときに、本人がその問題に対してどういう思いがあるかということがやはり非常に重要な部分があると思うんですね、特に政治家の場合には。
 実はきのう、こういった資料でどういう質問をしようかと思って考えているときに、テレビがたまたまついていたんですけれども、宮崎駿監督のをやっていたんですね。思わずそっちに引き込まれていって、そうしたら、宮崎さんは一言、自分が映画をつくるときは、この映画一本で世の中を変えるんだという思いでつくるということを言っていましたね。なるほどなと思って、それを見ていて、その言葉だけが印象に残っていたわけですけれども。
 やはり政治家もそういう意味では一緒だろうと思うんですね。政治に携わる人間はたくさんおりますけれども、自分たちの行動で変えていくという思いがやはり必要なんだろう。そうすると、役所の方からもらう資料だけでもってそういう気持ちがわき上がってくるだろうかということを思うと、やはり自分でこういうのを調べていくというのは非常に重要なことだなというふうに思ったんですね。
 その資料をお渡ししたときに、官房長官は多分忙しくて読むことはできないだろうと思ったんですけれども、あえて、ちょっと、一ページでも二ページでも見てくれたら、またそこでもって、戦後の日本の社会の中で何が行われていた、どんなことが起きていたのか、我々戦後生まれの人間からすると、その当時のことを記憶にないわけで、記憶にというか、そもそもそのことがわからないわけですから。そうすると、そういう資料を当たっていくということ、そのことによって得るものというのは実はたくさんあって、その後にいろいろ耳目から入ってくるものとまた違ったものがあると思うんですね。そういう意味で、この一次資料というものを非常に大事にしていきたい、そんなふうに思っております。
 そして、従軍慰安婦問題、我々は慰安婦問題ということを言っておりますけれども、その慰安婦問題で、アメリカだけでなしに、どうも最近はヨーロッパの方でもそういう騒ぎになっている。その内容を見ていると、どうもその辺のことを、内容すべてをわかってもらっていないな、一次資料を見てもらっていないなという思いがあるんですね。それだとしたら、やはり日本政府としてそういうものをきちっと発信していかなきゃならない。だけれども、一方で、河野談話という一つの縛りがあるということなんですね。だけれども、そういう中でもって、そういうものを突き崩していくのは、やはりそういう一次資料なんだろうというふうに思います。
 同時に、外国との交渉ということを考えてみますと、必ずしも真実だけが評価されて、そしてそれが社会の中で認められていくとは限らないというふうに思うんですよ。そういうことから考えてみますと、日本もやはり、ある意味で、自分たちも同じように戦後やられていたわけですね。やられていたと言うとあれですけれども。
 前回のときに、昭和二十八年の社会党藤原道子議員の議事録を読ませていただきましたけれども、独立後、八カ月間において千八百七十八件、暴行事件が米兵によって起きているということがあるんですね。こういう事実というのは、我々にしてみたら、全然知らなかった。しかし、議事録を見てはっきりそういうものに気がついて、また、議事録を頼りにずっとしてくると、米軍のしてきた実態というのが見えてくる。
 一緒にその資料を調べていっていたら、今資料としてお配りしていますけれども、昭和二十年八月三十一日の「進駐軍ノ不法行為」というのがあるんですね。これは、昔、日本に憲兵隊、特高警察というのがありましたけれども、この特高警察というのは一九四五年の十月四日に解散させられているんですね。終戦後、その解散させられるまでの間、特高警察は何をやっていたのかというと、米軍の素行調査をやっていたわけなんですね。そういう記録がやはり残っている。八月三十日にマッカーサーが入ってきて、そして同じように進駐軍が入ってきた。入ってきたその日にもう既に暴行事件が起きている。そんなことが、こういう資料を見ていくに従ってどんどんそれが出てくる。
 資料の三ページ目なんですけれども、ここに「米兵ノ不法行為第一報」ということで「強姦事件」「八月三十日午後六時頃」「横須賀市」あとは墨で塗りつぶされております。非常に読みにくいんですけれども、「右一人ニテ留守中突然米兵二名侵入シ来リ一名見張リ一名ハ二階四丈半ニテ」これは人の名前だと思うんですけれども、「ヲ強姦セリ」「手口ハ予メ検索ト称シ家内ニ侵入シ一度外ニ出テ再ビ入リ女一人ト確認シテ前記犯行セリ」ということなんですね。
 こういうふうにして一つ一つの米兵の犯罪行為を特高警察が調べていて、それが記録に残されていた。それが一度アメリカに持ち帰られたんだけれども、アメリカの偉いというかすごいなと思うところは、それをまた日本に返してきた。気がつかなかったのかどうかわかりませんけれども、返ってきた資料がその官房長官の手元にある資料なんですね。それ以外にも、ファイルとして、三百七十七ページにわたってそういったものがある。
 そういうことをやはり調べていく。そしてそういうことを頭に入れておく。日本が戦前にやった行為というのはどういうことか。我々の世代は、自分たちがその時代に生きていたわけじゃないからわからないけれども、やはり、こういった資料を当たっていって、両方のこともきちっと頭に入れておいて初めていろいろな交渉ができるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 官房長官、その辺、どう思われますか。


○塩崎国務大臣 一般的に、歴史は史実に基づいて検証されなければならない、こう思っております。一次資料が大事だということも事実でありますが、歴史の評価というのは、これは何度もいろいろな方が言っておられますけれども、歴史家が評価するものでありますが、我々としては、もちろんできる限りの資料に基づいて判断をしていくべきことだろうと思います。


○戸井田委員 そういうことで、確かに歴史問題は歴史家に任せるという総理の言葉どおりだろうというふうに思うんですね。
 だけれども、例えば、慰安婦問題でもって、我々が日本人として考えなきゃならないことというのは何なのかなということを考えると、やはり当時と今とは時代が随分違う。公娼制度というものがあった。そして、その公娼制度がなぜそういうふうにでき上がってきたのか。そして、我々が伝え聞く話にしても、東北地方でもって、朝星夜星をいただきながら泥まみれになって働きながらも、それでも飯が食っていけなかった。そして、口減らしにということでもって働きに出すということがあった。働きに出すだけじゃ残った人間も食べられないから、そういう公娼制度の中に入っていって、隠れながらも禄を稼いできて家に送る。最初にそれを金で、その肩がわりに働かされたということもあるわけであります。しかし、そういうのは、言ってみれば昔の「おしん」の時代そのままなんだろうなというふうに思うわけですね。
 そのときに、本来、男として、稼ぎ手が、自分が働いて稼げない。それで自分の嫁さんを、また自分の娘をそういうふうにして送り出さなければならない。わかったようなわからないような状況の中でもって、じっと我慢しながらそれを送り出す男の立場もあった。出ていく女性の立場もあった。どちらも苦しい問題だと思うんですね。
 決してそれが、そういうことをやりたいと思ってやったわけでもなかったということを考えていけば、そういうことに対する反省、また一方で、そういう仕組みがあったからこそ逆に生き長らえることができたということも、その時代にはあったんだろうと思うんですね。やはり、そういうことをしっかりと考えていく必要があるなということを、私は正直言って、この慰安婦問題を考えたときにそういうことを思いました。
 外国がどういう状態かわからないけれども、朝鮮にしても中国にしても、当時の日本とどっちが経済的には上だったのか、そういうことを考えてみると、類推はしていけるんだろう。外国の類推はする必要ないかもわかりませんけれども、やはり、そういうことを考えていくのが、今我々本来の、本当の慰安婦問題に対する意味はそこにあるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 もう一つ、南京問題も最近出てきております。先日、産経新聞に出ておりましたけれども、中国の歴史学者が二人来て、これまで言っていた三十万という数字を、それはちょっと確認できないような言い方をされているわけですね。
 「一九三七年末の南京事件を研究している中国人研究者二人が三十日、都内で講演し、「現在の資料によって、南京事件で日本軍によって殺害された中国人の数を確定することはできない」と強調し、中国などで流布している三十万から四十万人の虐殺説に疑問を呈した。」この人らは、学者としてずっと、そういうことを訂正して、本当に純粋に、学術的にこれを検証していく必要があるんじゃないかということを言っているわけです。
 その一人の程氏は、「中国内での反日感情の高まりを挙げて、「中国の学者にとって、確かに難しい面がある」と述べて、中国人研究者への当局からの圧力を示唆した。」という新聞の記事も出ているんですね。
 そして、「最後に、「中国人研究者による南京事件の研究態度について、変化が出ており、日中双方で学術的で、客観的な立場で議論をすることは重要だ」と強調。このうえで、両氏は欧米の研究者など第三者も交えて議論を深めていく可能性にも言及し、異口同音に、日本あるいは中国の立場という枠組みを取り払って、人類史という観点から研究を行う必要性を強調した。」というふうにこの記事には出ているわけですね。
 私が気になったのは、この人類史という言葉なんですね。中国は、どちらかというと今まで、虐殺ということで、アウシュビッツホロコーストと同じ次元でもってこの南京問題をとらえよう、とらえようとしてきた経緯がある。
 そういうことを考えてみると、三十万は引っ込めてきたけれども、では、ほかのところでいろいろな数字がある。東京裁判で、松井石根大将の判決のあれが十万だ。そしてそれ以外にも、全部含めて二十万という数字も出てきている。前回の質問で私が言いました、顧維鈞代表が国際連盟での演説の中で言っていたのは、ニューヨーク・タイムズの記事を引用したような形でもって二万という数字が出てきている。しかし、この二万とか三十万とかにこだわらずに、ただそういう虐殺があったんだということを認めようとしている経緯があるんじゃないかな、私にはそういうふうに思えてくるんですね。
 もしこれが、かつての慰安婦問題と同じように、情にほだされるというか、日本人のあいまいさでもって簡単にそれを、まあ数は少ないけれどもあったんだみたいなことを認めたときに、どういう手だてが出てくるかということを考えると、そこらのところはきちっとした対応をしていかないことには、それこそ、日本人も虐殺民族なんだということを言われかねない可能性があるというふうに思うんですね。
 今、日中の歴史問題を専門家でやっていますけれども、そういうことに対して官房長官はそういう視点というのはあるのかどうか、お聞きしたいなと思います。どうでしょうか。


○塩崎国務大臣 先ほど、一次資料が歴史の検証には重要だということを申し上げました。ただし、歴史の一次資料というのもさまざまな一次資料があって、どの一次資料で判断をするのかというのはいろいろあろうかと思います。だからこそ歴史家にその判断をゆだねるという部分があるわけでありまして、この日中の歴史共同研究を、昨年の十二月ですか、十月の安倍総理の日中首脳会談で年内に立ち上げるということで、昨年末にその第一回の会合を北京でやって、今月の十九、二十とまた東京で第二回をやられます。
 したがって、これら共同研究に携わる両サイドの歴史家がそれぞれの資料を持ち寄って議論を闘わせて、一つに収れんするということは恐らくないんだろうと思いますが、それぞれ思いのたけを述べ合って歴史をお互いに共同研究していく中で、これは相互の理解を深めていくために、過去のためではなくて未来のために歴史を研究する、こういうことだろうと思います。
 今、ホロコーストの話等々がございましたけれども、いずれにしても、南京事件の問題もこの共同研究の中で取り上げられて、それこそ先生のおっしゃる一次資料をお互いが持ち寄って大いに研究をする、そして議論するということになろうかと思います。その中からどういう合意されるものが出てきて共有できるのか、できる限りそれは共有できた方がいいわけでありますので、我々としてもこの共同研究に期待をしているところでございます。


○戸井田委員 そういうことで歴史学者が共同研究をする。日本は自由と民主主義を基本理念とした国家であります。中国は若干違うと私は思うんですね。さっきの産経新聞の記事にもありましたように、当局の圧力を示唆したというのが出ておりましたけれども、そういうことを含めて考えてみると、やはり最後は政治的な問題になってくるんじゃないかな、そんな気がするんです。
 官房長官は、お伺いしたいんですけれども、中国という国には言論の自由があると思いますか。


○塩崎国務大臣 他国のことでありますから、自由があるかどうかという判断は、政府としては申し述べるべきようなことではないのではないかというふうに思います。


○戸井田委員 そうやって答えられるだろうなと思っていたんですね。だけれども、顔を見れば、何となく心に描いていることはよくわかる。
 韓国はどうですか。やはり言論の自由があると思いますか。


○塩崎国務大臣 いずれにしても、他国のことでありますから、政府としてのコメントは差し控えたい、こう思っています。


○戸井田委員 その資料の後ろにつけてありますけれども、ちょっと一言発したことでもって職を離れなきゃならない、そういうようなことが韓国にも現実にあるわけですよ。我々が見てもかなり激しいなと思うような動きが多い。
 そういう国を相手にして慰安婦問題もやらなきゃならない、また南京問題もやらなきゃならないということになると、やはり自分たちの腹構えというか、腹の中をきちっと固めておかなければならない、それが私は一番重要だと思うんですね。だから、宮崎駿監督のあれじゃないけれども、自分たちがその交渉をするときには、これで日本が変えられたらかなわない、絶対に変えさせないぞという思いでもってやる必要があるのかなと。
 余り肩ひじ張る必要はないのかもわかりませんけれども、しかし、そういうふうにして今までこの慰安婦問題を振り返ってみたときに、河野談話というものを出した、そのものに対してのじくじたる思いというのはやはり政府側にはあると私は思うんですよ。そういったことをやはり反省の材料として、これから日中歴史問題に対してきちっと対処していっていただきたい。
 そのためには、長官みずからもそういう歴史の資料に暇のあるときには当たっていただいて、やはり少しずつそういうことを、本当にえっと思うようなのがありますから、そして、その資料というのは、日本側の資料を使うんじゃなくて、外国の資料を当たっていくということが非常に大事だと思うんですね。そういうものを闘うときに、闘うと言ったらあれですけれども、議論するときに、相手の資料を使ってそのことをついていくというのは非常に重要な意味があると思っております。我々、検証した資料というのはほとんど外国の資料なり国連の資料であったりそういうものばかりで、ほかのものを一切、これまで巷間議論されてきたような、そういう出所のわからない写真で議論するようなことをせずに、やはりきちっとわかったものでもって議論していく、それがやはり相手に対して説得力を高めていく一つの方法なんじゃないかなという気がするんですね。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0002/16603280002008a.html

続きます。

第一次安倍内閣における河野談話への全言及(平成19年3月20日まで)

承前。

平成19年1月30日 参議院 本会議 第3号


輿石東
(略)
 安倍総理は、就任早々中国と韓国を訪問し、辛うじて対話の窓口だけは復活させることができました。しかし、このような中国や韓国との首脳会談の再開も手放しで評価するわけにはいきません。安倍総理は、今回の訪中を実現するに当たって、過去の政府が出した村山談話河野談話を就任前まで自ら厳しく批判してきたにもかかわらず、突然自分の内閣で全面的に受け入れると表明しました。そのこと自体の是非はここではおくとしても、わずかな期間での余りの豹変ぶりに、安倍総理は本当に信念のある政治家なのか、国民は深い疑念を持っているのであります。
(略)


内閣総理大臣安倍晋三君)
(言及なし)

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0001/16601300001003a.html

平成19年2月19日 衆議院 予算委員会 第11号


○稲田委員 ぜひとも、その決議案の内容が客観的事実とは異なるんだという今の麻生大臣の御認識をアメリカに対しても発信していただきたいと考えております。
 こんな中で、こういった決議案が出される根本には、河野官房長官談話があると思います。というのは、この決議案の中でも、日本国内に、河野内閣官房長官談話の内容を薄めたり撤回したりすることを要望している、そういった動きがあるのが不当だということが書かれておりますので。
 そこで、官房長官にお伺いいたしますが、この河野官房長官談話、安倍総理も以前は非常に問題だというふうに認識を示されていたんですが、この談話を変えるとか撤回するとか、そういったおつもりが政府としてあるのかどうか、その点についてお伺いいたしたいと思います。


○塩崎国務大臣 先ほど来稲田先生から御指摘のいわゆる慰安婦問題につきましては、政府の基本的な立場というのは、平成五年八月四日の河野官房長官談話を受け継いでいるというところでございますし、それは、安倍総理も同様のことを国会で答弁されていると思います。そういうことでございますので、政府としては、この談話を受け継いでいるということでございます。


○稲田委員 私は、内閣として受け継いだということは、それは理解するんですけれども、それが事実関係としてないというのであれば、その根拠がないというのであれば、やはり見直しも考えていただきたいと思います。
 総理は、予算委員会の質疑に答えて、強制性というのは狭義と広義があるんだと。狭義の、例えばこういう米国下院決議で書かれているような狭義の強制性はないけれども、広義の強制性はあるという趣旨なのか、ちょっとそこはわかりませんけれども、広義ということを言い出せば、本当に経済的理由で慰安婦になったとか、そういうことも含まれるのかもしれませんが、そういった点も含めてぜひ検討をしていただきたいと考えております。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0018/16602190018011a.html

平成19年2月21日 衆議院 内閣委員会 第2号


○松原委員
(略)
 次に、今、アメリカの下院の公聴会で慰安婦問題、これが二月十五日に行われました。北米時間の午後一時半から約三時間。この内容については、大体そういうことが言われるだろうということで、あえてここでは触れません。問題は、これに関して、これも国家の不名誉、事実と違う不名誉が明らかになっているのではないかな、それを非常に宣伝されているのではないかな、こういうふうに私は思っております。
 このことでお伺いしたいわけでありますが、これは外務省になるのか、石原信雄元官房副長官がこのことについて発言をしている、このことは承知していますか。


○伊奈川政府参考人 お答えします。
 先生おっしゃっておられますのは、平成九年三月九日の産経新聞の記事でのインタビューのことでございましたら承知をして……(松原委員「では読んでください」と呼ぶ)はい。読ませていただきます。
 日本側に証拠はないが、韓国の当事者はあると証言する。河野談話に、慰安婦の募集、移送、管理などが総じて本人たちの意思に反して行われたとあるのは、両方の話を総体として見ればという意味。全体の状況から判断して強制にあるものと謝罪したというふうなくだりがございます。


○松原委員 これは文芸春秋なんだな、ごめんなさい。文芸春秋に対して石原信雄さんが言っているのは、文書による証拠はなかったと。
 文書による証拠はあったということがあったかどうか、それだけお伺いしたい。


○伊奈川政府参考人 お答えします。
 いわゆる従軍慰安婦問題について、当時、政府として全力を挙げて調査を行ったわけでございますけれども、発見された公文書等の政府発見資料の中には、軍や官憲による慰安婦の強制連行を直接示すような記述は見出せなかったということでございます。


○松原委員 当時の日本軍は極めて規律厳正でありますから、やったならば必ず証拠は残っている。
 きょうは時間がありませんから、石原信雄さんはこう言っている。本人を強制的に徴用したということが文書にどうしてもない、手を尽くしたけれども、国内では本人の意思に反して強制という一点では確認されない。さらに石原氏は言っていますね。それで証言者を探そうということになりました、でもそれがどうしてもいないんです、日本国内においてと。これは一つの事実であります。
 そこで、河野元官房長官はこのことに対して、強制連行を証明する資料はないとしながら、強制連行そのものはあったと言っているわけですね。これはある本を今代読しています。彼の表現ですね。「「政府が法律的な手続きを踏み、暴力的に女性を駆り出した」と書かれた文書があったかといえば、そういうことを示す文書はなかった」「直接強制連行の話はなかった。しかし、総合的に考えると「文書や軍人・軍属の証言がなかった、だから強制連行はなかった。集まった人はみんな公娼だった」というのは正しい論理の展開ではないと思う」、河野さんはこれを言っているわけであります。
 このことについて、私は、証拠がなかった、全く証拠がなかった、しかし、だからといって、なかったというのはおかしいからあったんだというのは、極めて論理性に欠ける官房長官としての、塩崎官房長官の何代か前の先輩の官房長官でありますが、発言であります。私はこれは極めて、こういうふうな考え方をなぜ彼がしたのか、なぜこういう表現をしたのか、その辺のことについて官房長官の御所見をお伺いしたい。


○塩崎国務大臣 当時の石原官房副長官の、今のお話で、資料がないという中でどうしてこういう談話になったのか、こういう御質問だと思いますが、慰安婦の募集については、政府としてこれらの資料、なかなか書いたものではないというようなことで、政府発見資料の中には軍や官憲による慰安婦の強制連行を直接示すような記述は見出せなかったということなんですね、今それを御指摘になったところだと思いますが。
 ただ、そのときに、その当時の政府として、さまざまな他の資料を含めて総合的に判断して、この談話のような表現になったというふうに私は聞いております。


○松原委員 その他の資料がないわけであって、このことについて吉田清治という詐話師が著書を書いている。これも私、何回もこの質疑で言っております。その著書を書いた吉田何がしが、これは週刊新潮か何かに問い詰められて、おかしいじゃないかと言ったら、事実を書いて何がおもしろいか、事実を書いたって本は売れない、こう言っているわけでありまして、そういうふうな状況の中でつくり上げた虚構を、いいですよ、それは吉田何がしの詐話師のことはもう皆さん知っていることですからいいですが、河野元官房長官が、全く文書がなかった、文書がなかったら普通はないというんですよ。文書がなかった、証拠はなかった、ないですよ。
 恐らく、私は慰安婦の方々は被害者だと思います。しかし、それはいわゆる軍によってではなくて、当時の公娼制度という中における被害者だと私は思っているんです。それは日本の中にもいたんです。吉原に当時そういった被害者はたくさんいたと思います。冷害で米が売れなくなったら、東北の方々、ほかの地域もそうです、娘を女衒に安く売って、そういったことはあったかもしれない。被害者ですよ、彼女たちは。
 しかし、それと従軍、軍がそれに関与したかというのは全く別の議論だというのは当たり前でありまして、そういった文書が全くないのに、いや、強制連行だったというふうに言う方が正しいというのは、明らかに、だれが考えたって非論理的な展開だと思います。これは論理的な展開だと思いますか。官房長官、もう一回答弁をお願いします。


○塩崎国務大臣 記述がなかったというのは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、当時は、書いた資料、書き物としての資料だけではなくて、各種証言集とか証言とか、それから韓国にも出向いて証言を聴取していたわけでございまして、そういうところで総合的に判断をして、いわゆるこの談話にある、甘言、強圧による等、本人の意思に反して集められたケースもあったという心証を得た次第、こういうことだと思いますので、安倍総理も国会の中で答弁をしておりますけれども、強制性についての、広義、狭義の強制性があるということを踏まえて、河野談話を変更するものではないという答弁を安倍総理としてもしているところでございます。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0002/16602210002002a.html

平成19年3月5日19/03/05 参議院 予算委員会 第3号


小川敏夫
(略)
 慰安婦問題、正にアメリカの下院においてこの慰安婦について日本国が謝罪すべきだというような決議案が出るかもしれないというような状況になってございます。総理は、この慰安婦問題について国の責任を認めた宮澤内閣時代のこの河野当時官房長官談話、これについてまずどのようにお考えですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この談話につきましては、さきの国会で答弁をいたしましたように、この河野官房長官談話ということにつきましては基本的に継承していくということを申し上げているわけであります。


小川敏夫君 最近、総理は強制はなかったというような趣旨の発言をされましたか、この慰安婦の問題について。


内閣総理大臣安倍晋三君) その件につきましても昨年の委員会で答弁したとおりでございまして、この議論の前提となる、私がかつて発言をした言わば教科書に載せるかどうかというときの議論について私が答弁をしたわけでございます。
 そして、その際私が申し上げましたのは、言わば狭義の意味においての強制性について言えば、これはそれを裏付ける証言はなかったということを昨年の国会で申し上げたところでございます。


小川敏夫君 この三月一日に強制はなかったというような趣旨の発言をされたんじゃないですか、総理。


内閣総理大臣安倍晋三君) ですから、この強制性ということについて、何をもって強制性ということを議論しているかということでございますが、言わば、官憲が家に押し入っていって人を人さらいのごとく連れていくという、そういう強制性はなかったということではないかと、こういうことでございます。
 そもそも、この問題の発端として、これはたしか朝日新聞だったと思いますが、吉田清治という人が慰安婦狩りをしたという証言をしたわけでありますが、この証言は全く、後にでっち上げだったことが分かったわけでございます。つまり、発端はこの人がそういう証言をしたわけでございますが、今申し上げましたようなてんまつになったということについて、その後、言わば、このように慰安婦狩りのような強制性、官憲による強制連行的なものがあったということを証明する証言はないということでございます。


小川敏夫君 今証言はないと言いましたね。しかし、実際にアメリカの下院において、アメリカ合衆国の下院において慰安婦をされていた方がそういう強制があったという証言をしている、だから下院で決議案が採択されるかどうかということになっているんじゃないですか。
 今証言がないとおっしゃいましたね。実際にそういう体験をしたというふうに証言している慰安婦が現にいるわけですよ。そういう人たちの発言は証言じゃないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 言わば裏付けのある証言はないということでございます。
 証言といえば、先ほど申し上げましたように、吉田清治氏の証言も証言じゃないんですか。全くこの人の証言はでっち上げだったということでございます。


小川敏夫君 一度確認しますが、そうすると、家に乗り込んで無理やり連れてきてしまったような強制はなかったと。じゃ、どういう強制はあったと総理は認識されているんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) この国会の場でこういう議論を延々とするのが私は余り生産的だとは思いませんけれども、あえて申し上げますが、言わば、これは昨年の国会でも申し上げましたように、そのときの経済状況というものがあったわけでございます。御本人が進んでそういう道に進もうと思った方は恐らくおられなかったんだろうと、このように思います。また、間に入った業者が事実上強制をしていたというケースもあったということでございます。そういう意味において、広義の解釈においての強制性があったということではないでしょうか。


小川敏夫君 それは、業者が強制したんであって国が強制したんではないという総理の御認識ですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) これについては、先ほど申し上げましたように、言わば、乗り込んでいって人を人さらいのように連れてくるというような強制はなかったということではないかと、このように思います。


小川敏夫君  だから、総理、私は聞いているじゃないですか。家に乗り込んで連れていってしまうような強制はなかったと。じゃ、どういう強制があったんですかと聞いているわけですよ。


内閣総理大臣安倍晋三君) もう既にそれは河野談話に書いてあるとおりであります。それを何回も、小川委員がどういう思惑があってここでそれを取り上げられているかということは私はよく分からないわけでありますが、今正にアメリカでそういう決議が話題になっているわけでございますが、そこにはやはり事実誤認があるというのが私どもの立場でございます。


小川敏夫君 アメリカの下院で我が国が謝罪しろというような決議がされるということは、我が国の国際信用を大きく損なう大変に重要な外交案件だと思うんです。
 それで、事実誤認だから、じゃ、そういう決議案をもしアメリカ下院がすれば、事実誤認の証言に基づいて決議をしたアメリカ下院が悪いんだと、だから日本は一切謝罪することもないし、そんな決議は無視する、無視していいんだと、これが総理のお考えですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) これは、別に決議があったからといって我々は謝罪するということはないということは、まず申し上げておかなければいけないと思います。
 この決議案は客観的な事実に基づいていません。また、日本政府のこれまでの対応も踏まえていないということであります。もしかしたら委員は逆のお考えを持っているのかもしれませんが、こうした米議会内の一部議員の動きを受け、政府としては、引き続き我が国の立場について理解を得るための努力を今行っているところでございます。


小川敏夫君 河野談話は、単に業者が強制しただけでなくて、慰安所の設置や管理、慰安婦の移送に対する軍の関与を認定したと言っておるわけです。このことについて総理は認めるんですか、認めないんですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) ですから、先ほど来申し上げておりますように、書いてあるとおりであります。


小川敏夫君 書いてあるとおりは、書いてあるのは事実ですよ、書いてあるのは。総理がそれをそういうふうに思っていますかと聞いているんです。


内閣総理大臣安倍晋三君) ですから、書いてあるとおりでありまして、それを読んでいただければ、それが政府の今の立場であります。


小川敏夫君 私は、この問題についての国際感覚あるいは人権感覚といいますか、全く総理のその対応について、私は寂しい限り、むしろ日本の国際的な信用を損なうことになっているんじゃないかと思いますが。
 すなわち、下院において、そこで慰安婦の方が証言された、それが事実誤認だからもういいんだと言って通るほど、この国際環境は甘くはないと思います。むしろ、こうした人権侵害についてきちんとした謝罪なり対応をしないということのこの人権感覚、あるいは過去に日本が起こした戦争についての真摯な反省がやはりまだまだ足らないんではないかという、この国際評価を招く、こうした結果になっているんではないでしょうか。どうですか、総理。


内閣総理大臣安倍晋三君) 私は全くそうは思いません。小川議員とは全く私は立場が違うんだろうと思いますね。
 戦後六十年、日本は自由と民主主義、基本的な人権を守って歩んでまいりました。そのことは国際社会から高く私は評価されているところであろうと、このように思います。これからもその姿勢は変わることはないということを私はもう今まで繰り返し述べてきたところでございます。
 小川委員は殊更そういう日本の歩みをおとしめようとしているんではないかと、このようにも感じるわけでございます。(発言する者あり)


小川敏夫君 大変な暴言でありまして、私は、アメリカの下院でそうした決議が出ると、出るかもしれない、既に委員会では決議が出ているわけで、今度は下院、院全体で決議が出るかもしれないと。そのことによって生ずる我が国のこの国際的な評価、これが低下することを憂えて言っているんですよ。


○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕


○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
 質問を続けてください。小川敏夫君。


小川敏夫君 私は、日本をおとしめるのではなくて、日本の評価が国際的により上がるようにということを願って、このアメリカの下院で、下院で決議が出るというのはこれは大変なことじゃないですか。そのことを憂えて私は質問をしておるわけですよ。それを、おとしめるとは何ですか。私が日本という国をおとしめるための発言だとはどういうことですか、総理。


内閣総理大臣安倍晋三君) 小川委員はその決議が正しいということの前提に立っておっしゃっているんですか。まず、そのことをお伺いをしたいと思います。


小川敏夫君 決議が出ることを心配して、決議が出ることによって日本の国際的評価が下がることを懸念して言っているわけですよ。


内閣総理大臣安倍晋三君) ですから、この決議案には、決議案には明らかに事実誤認があるということを申し上げているわけでございます。


小川敏夫君 被害者が議院で証言されているわけですね。その証言に基づいて下院が決議をすると。すると、その証言を信用ありとした下院の判断が間違いだと、だからもうそのことについては何の対応もしなくていいと、ただ事実誤認だと言っていればいいというのが安倍総理の姿勢ですか。


内閣総理大臣安倍晋三君) 今、小川委員の発言の中にも事実誤認は含まれています。まず、下院は判断をしていません。まだ案でしかないというわけでございます。そして、私たちは対応をしております。


小川敏夫君 私は出たと言ってないじゃないですか。委員会では、いや委員会ではもう決議通ってますよ。ただ、下院の院としてはまだ出ていないし、しかし出たら困るでしょうと言っているわけです。
 総理、あなたが河野談話、これについて余り積極的にといいますか、前向きに取り組んでいるとは思えない姿勢がよく分かりました。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0014/16603050014003a.html

平成19年3月16日 衆議院 外務委員会 第3号


○前原委員
(略)
 一番初めは在外公館関連の法律案について議論しますが、事務方の方、後でいわゆる従軍慰安婦の問題について議論をさせていただきたいというふうに思っておりますので、河野談話、それから米下院で出されようとしている決議案を大臣の手元にお渡しいただいて、後ほどそれを参照しながら議論させていただきたいと思いますので、その点の用意だけ事前にお願いをしたいというふうに思います。
(略)



○前原委員
(略)
 さて、次に、いわゆる従軍慰安婦の問題についてお話をさせていただきたいというふうに思っております。
 たびたび国会でもいわゆる従軍慰安婦の問題については議論がなされてきているわけでありますけれども、この問題というのは、アメリカの下院で決議案が出される、こういうところから問題の発端が起きているわけであります。大臣は、この外務委員会だったと思いますけれども、過般の外務委員会で、この米下院で出されている決議案には事実誤認が多いということをおっしゃいました。私も実はそう思っております。どこが事実誤認なのかということは、やはりしっかりと指摘をしておかなくてはいけないんだろうというふうに私は思います。
 ただ、私の立場を少しお話しさせていただきたいというふうに思いますけれども、私の立場というよりは民主党の立場でありますが、慰安所あるいは慰安婦というものが存在をしたということは、防衛研究所の中から膨大に出てきた資料等を調査した政府の調査結果からも明らかだろうというふうに私は思っております。そしてまた、戦争でありますので、さまざまな、口ではあらわせないような行為があって、そういったものを防ぐために慰安所、慰安婦というものを設けるべきだという軍の指令というものも文書として残っているのも事実であろうというふうに思います。
 そういう意味では、強制性という言葉の意味というものが国会で議論されておりますが、これについては私自身は余り大きな意義を見出すことはありません。つまりは、慰安婦というものが存在をし、慰安所というものがあり、そしてまた甘言とか、あるいは連れてこられた場所で強制下に置かれた、監視下に置かれた、そしてひどい仕打ちを受けたというのは事実でありますし、数の問題でもないし、そして、強制連行のみ一つとって、それはなかったということを言うことが、この問題の解決、あるいは被害に遭われた方々に対する謝罪の意を表することにはならないというふうに私は思っています。
 私はそういう立場で話をしていますし、また、そういう意味では、河野談話というものは当然ながら踏襲をされるべきであるし、官房長官談話というものが、逆に言えば、なぜ総理ではないんだと。アジア女性平和基金からいわゆるお見舞金を出すときには、総理のお手紙が出されていて、それに対しては、総理大臣、小泉さんだったら小泉純一郎という名前でお手紙が出されているということもよく存じ上げております。しかし、談話として発表されたことが官房長官だったということも、何かダイレクトでない、つまりは総理が言っていないというふうなイメージを持たれているというのもこれまた事実だというふうに私は思います。
 そういう意味では、歴史のいわゆる狭義か広義かの強制性というところで議論をするのではなくて、実際に慰安所があって、慰安婦がいて、被害を受けられた方々がおられる、そして意に反して来て、そして違う仕事だった、そしてまた強制下、管理下に置かれてひどい仕打ちをされたような方々がおられるというのが事実でありますので、そういった観点に基づいて、真摯にやはり河野談話を踏襲して、被害に遭われた方々に対するおわびの気持ちというものを持ち続けることが大事だというふうに私は思っております。
 それが私どもの基本的な認識でありますが、しかしながら、言うべきことは言わなきゃいけない。だから、決議案については事実誤認がある、この点は事実誤認であるけれども、しかし、バット何々というところも必要だと思うんですが、この決議案を見られて、どのところ、余り言葉にしたくないような言葉もありますので、どのパラグラフだということでも結構でございますので、どの点がやはり事実誤認であって、それはしっかりと言わなきゃいけないけれどもというところをお話しいただければと思います。


○麻生国務大臣 前原先生、この話は、こういうところでやりますと、また往復になってきて、何となく話をさらに広げるのは、我々としては余り望むところではありません。
 したがって、問題点を一つ一つ言っていくというのは、これはちょっと正直申し上げて私どもとしては避けたいと思っておりますが、全体として言えるところで思っていましたのは、歴史的な責任を明確であいまいでない形で何とかかんとか公式に認め、これはもう既に十分にやっておると思っております。それから、公的な謝罪を日本の首相が声明をすべき、これもしておるわけでありまして、国会でもありましたし、答弁でもありましたので、こういったところはいかにも違うなと思いましたし、いかにも強制的で、ただでみたいな話で、ちょっとそれは、強姦とか奴隷とか、何かいろいろな表現がありましたけれども、そういったものとは少し違うんじゃありませんかというようなことは、一つ一つ挙げていけばいろいろあろうかと存じますけれども、私どもは基本として、今申し上げたようなところでは、この文書の内容に関してはいろいろ疑義があるのは率直なところであります。


○前原委員 アメリカ社会、すべて私は存じているわけではありませんが、やはり日本人以上に、日本人という言い方をすると、おまえはそうなんだというふうにおしかりを受けるかもしれませんが、私なんかよりはやはりアメリカの方々というのは人権意識というのが非常に強いんだと思います。また、いろいろな人種の方々がおられて、それで国家を構成しているという意味で、またそういう意識を持たなければいけない国であるというところも非常に大きな意味を持つんだろうと私は思います。
 あるアメリカの友人が言っていたのは、拉致の問題に対して極めて日本に対してシンパシーを持っているというのは、やはり人権問題である、拉致というのは人権侵害、主権侵害の最たるものであって、許すことができない、ですから、アメリカ、特にブッシュ政権は日本の拉致問題に対する態度を支持しているんだと。
 しかし、大臣御承知のとおり、この下院決議案の共同提案者というのは、拉致問題で日本に対してバックアップをする発言をされている方がかぶっている人もいるわけですよ。そういう意味では、こういう人権問題というものは、拉致の問題で我々に対して理解をしてくれている人たちが、同時に、我々は今国内で、先ほど外務大臣が、余り言い過ぎるとまたそれがハレーションを起こすという趣旨のことをおっしゃいましたが、私もそうだというふうに思いますが、ただし、事実誤認だけはやはりしっかり言っておいて、その上で、先ほど申し上げた、バット何々というところもしっかりとあわせて話をすべきではないかというふうに思います。
 したがって、二つのことをお聞きし、御答弁いただきたいわけであります。
 一つは、今具体例を挙げられましたけれども、やはり政府として、この決議案については、どこが事実誤認ではないかというふうに考えるかということをしっかり示すべきだと私は思うんです。しかしながら、河野談話については政府として踏襲するということをおっしゃっているわけでありますから、そのことをまた強いメッセージとしてアメリカ側に出していくということ、それが私は、知日派、親日派、そしてまた人権派と言われる人たちの理解を広げていくのではないかというふうに思います。
 確かに、いわゆる従軍慰安婦の決議の問題、マイケル・ホンダ議員というのが中心的にやられていて、彼はカリフォルニアの州議会議員のときからこの問題についてずっとやっている。彼の選挙区事情というのが非常に色濃くあって、支持者もそういった方々が多いというのは事実でありますけれども、それを言っても仕方がありません。
 したがって、今申し上げたように、決議案の内容について事実誤認があることはしっかり言う。それについて政府として、ぜひ私は、どこが違うのかということをまとめていただきたいということが一点と、あとは、やはりもう一度大臣からも、河野談話というものは踏襲するんだ、そして強制性の議論については、私は余り意味を持たないと思っておりますが、大臣はどうお考えなのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。


○麻生国務大臣 慰安婦問題で女性の尊厳を傷つけたというところは、これはもう間違いない事実なんだと思います。したがって、それに伴って河野談話であり総理の書簡というのがこれまでの経緯だったと存じます。
 それから、今言われましたように、河野談話に関して、事実誤認のところ等々、お話しの点については、いろいろ今やっております。正直なところ、大使館また大使等々でいろいろやっておりますので、どの人にやっているかまでは、ちょっとそこらのところまで申し上げるわけにいきませんけれども、やらせていただいております。
 それから、この問題で国内的に見て一番反論の多かったのは、多分、従軍という言葉だったと記憶をします。従軍は、医者とか従軍記者とか従軍看護婦と従軍慰安婦と一緒かと言われると、従軍というと軍属になりますので、そこで、この話にはすべて、いわゆる従軍慰安婦といって、いわゆるという言葉がたしか河野談話にはつけられておったと私は記憶いたします。そういった意味では、当時の御年配の方々はここが一番ひっかかられるところだったと記憶をいたしますので、その方たちと、当時、私、副幹事長か何かしていたんだと思いますが、そのころいろいろ対応させていただいたのがそれだったと記憶をします。
 したがって、きちんと言うべきことは言う、しかし認めるところは認めないと、これは事実だったという点は確かですから、そこの点は、傷を受けられた方々の痛みというものを十分に知った上で話をしないと、その点だけ取り上げていくとちょっとまた話がおかしなことになりかねぬというところは、私ども同様に危惧するところでもありますので、今言われた点は十分に踏まえて対応したいと思います。


○前原委員 しかるべきルートを通じて、決議案における事実誤認の点については伝わるようにしてあるということでございますが、ぜひこれも、委員長、理事会でお話をいただいて、それを表に出すかどうかは別にして、やはり外務委員会のメンバーぐらいはそういったものを、どこが事実誤認と政府が考えて相手側に伝えているのかということがわかるようなお取り計らいをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


○山口委員長 これも理事会で後日協議をさせていただきます。


○前原委員 その上で、先ほど申し上げたように、河野談話を踏襲するという政府の姿勢というものは、これからもしっかりと大臣も発信をし続けていただきたい。こういうことで無用の外交問題、そして労力を使わなきゃいけないというのは、私は本当に不毛だと思うんです。建設的ではないと思っておりまして、そういう意味では、やはり我々が責任を負っているものですから、加害者という言い方をしていいのかどうかわかりませんが、加害者の立場としてのやはり遠慮深さ、慎重さ、思慮深さ、謙虚さというものが必要なんだろう、そういうものを踏まえて、これからも議論をしていくべきではないかということを申し上げたいと思います。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/166/0005/16603160005003a.html

平成19年3月19日 参議院 予算委員会 第12号


福島みずほ
(略)
 次に、いわゆる従軍慰安 婦問題についてお聞きをいたします。
 河野官房長官談話を踏襲するとおっしゃっています。河野官房長官談話には次のようなものがあります。これも踏襲されるという意味でよろしいですね。
 慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、さらに、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。
 これも踏襲されるということでよろしいですね。


内閣総理大臣安倍晋三君) 昨年来、国会においても述べてきたとおり、河野官房長官談話を踏襲していくということはもう既に方針として申し上げているとおりでございます。


福島みずほ君 河野官房長官談話ははっきり、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった、また最後に、非常に強制の下にあったというふうなことを言っております。
 だとすれば、総理が、狭義だ広義だ、狭義の強制性がということを言うことは、この官房長官談話に明確に反しています。重要なことは本人たちの意思に反して行われたことで、軍がこの発案、設置、管理した慰安所制度自体が強制的なものであったと、痛ましいものであったことは確かなわけですから、これについて広義、狭義と言うこと自身、河野官房長官談話を本当に踏襲されているのかどうか疑問に感じます。
 総理がそのような発言、あるいは答弁書でそういう発言をされることは、この河野官房長官談話をおとしめることであり、また国際社会に向けて誤ったメッセージを発すると考えます。やめてくださるよう強く要請をいたします。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0014/16603190014012a.html

平成19年3月20日 参議院 外交防衛委員会 第3号


○緒方靖夫君 従軍慰安婦問題について質問いたします。
 この問題をめぐりましては、強制性はなかったとする安倍首相発言と日本政府の態度にアメリカやアジア諸国からの批判が広がっております。
 そこでお伺いしますけれども、大臣は今月末に韓国訪問を予定され、そして、そこでは当然、カウンターパートの宋旻淳外交通商相らと会談されると思います。そこで、韓国側が今懸念を表明している慰安婦問題についてどのような立場で会談に臨まれるおつもりなのかをお伺いしたいと思います。


国務大臣麻生太郎君) 今月末に訪韓をする方向で日韓両国間で調整中であります。まだこれ日程が、ちょっと国会のあれやら何やらありまして調整ができておりません。したがって、まだ設置もされてない段階で議題について今述べる段階にはないということに御理解いただければと存じます。


○緒方靖夫君 韓国で表明された懸念というのは、日本政府が先週十六日の閣議で、軍や官憲による強制連行を直接示すような記述はなかったとの答弁書を決定した、それに対して外交通商省報道官が論評を発表いたしまして、日本政府が九三年の河野談話を継承する立場を再確認しながらも強制連行の直接関与を認めない姿勢は、過去の過ちを縮小し、歴史的真実を糊塗しようとするものであり、極めて遺憾だと、そう述べているわけです。
 大臣はこうした批判をどのように受け止められているのか、お伺いいたします。


国務大臣麻生太郎君) 慰安婦問題についての政府の基本的立場というものは、いわゆる、平成五年でしたっけね、あれは、あの河野官房長官談話というものを継承するというように理解をしております。安倍総理自身も、元慰安婦の方々が極めて苦しい状況に置かれ辛酸をなめてきたことに対し、心から同情しおわびを申し上げると述べておられますので、国会などの立場でも明確に述べられております。
 これまで政府は国会の場において明らかにしてきておりますとおり、いわゆる強制性の話等々につきましては河野官房長官談話の記述にあるとおりだと理解をしております。


○緒方靖夫君 河野談話というのは、やはり私は、今の段階でいうと、やはり非常に大事なことが述べられているということを改めて痛感いたします。ですから、河野談話を継承するというその立場、そのことは非常に大事なわけですけれども、しかしそのそばで、強制性はなかった、狭義、広義と分けていろいろ話が出てくる、そのことに非常に、何というか、そこに矛盾性を感じるというのが先ほど述べた韓国の対応であり、また韓国のみならずアメリカでもそのことが出されているということだと思います。やはり、河野談話は政府による調査の結果、慰安所の設置、管理、移送について旧日本軍が直接あるいは間接的にこれに関与した、募集についても甘言、弾圧等による本人たちの意思に反して集められた事例が多くあって、さらに官憲等がこれに直接加担したこともあったと明確に述べられているわけですね。
 そういうことは、今何が問題になっているかというと、改めて、直接の証拠どうこう、あるいはだれだれがいついつ銃口を突き付けられてどう連行されたとか、そういう具体的な話どうこうということはともかく置いて、今世界の中で大きな問題になっている問題というのは、従軍慰安婦問題の基本的な性格だと思うんですね。それは、日本が植民地化した、あるいは軍事占領したそういう地域からおびただしい数の女性が集められて、そして日本軍が戦場に設置した慰安所に閉じ込められて、そこで性行為を強要されたという問題、その非人間的な行為全体が問題にされているわけですね。
 ですから、その事実、そうした事実があったのかどうか、そのこと自体が、そういう膨大な動きというのは軍の関与、いずれにしても当局の関与なしにはあり得ないだろうという、そういうことを言われているわけですね。ですから、この従軍慰安婦の問題ということ自身が事実であって、またそのために傷を受けた方々が、数は分かりませんけれども少なからずおられるという、そのことは事実ではありませんか。


国務大臣麻生太郎君) 一つだけ、これいろいろ言っていくととても十分で終わる話じゃないとは思いますけれども、一つだけ、従軍慰安婦の前にいわゆるが付いていることだけは先生忘れないようにしておいていただかないと、これは従軍ということになりますと、これは軍属ということになります。したがって、いわゆる従軍慰安婦という言葉が付いている、いわゆるの付いている意義につきましては明確にされておかれないと、従軍医者、従軍記者、従軍看護婦と同列のように扱われるとまた話が別の方向に行きかねぬという点は注意をされておかれた方がよろしいのではないかと存じます。


○緒方靖夫君 河野談話にもそう書かれてあることは承知しております。
 私がお尋ねしたのは、そういう事実があったということ、これは当然のことだと思いますけれども、そのことをお聞きした。だからこそ、河野談話は元慰安婦の方々に対して、当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を傷付けたとして、心からのおわびと反省の気持ちを表明したと、そういうふうになるんじゃありませんか。


国務大臣麻生太郎君) 河野談話に書かれているとおりですと先ほどから申し上げております。


○緒方靖夫君 とすると、政府はその河野談話を継承するなら、文字どおり河野談話にあるように歴史の真実を回避することなく、歴史の教訓としてして直視して潔く行動で示すことが必要だと、そのことを私は申し上げておきたいと思います。
 そこでお伺いしたいのは、政府は河野談話に基づいてアジア女性基金を発足させ、元慰安婦の方々への償い事業を取り組んできました。村山政権以降、橋本首相から小泉首相まで四代の首相がおわびの手紙に署名し、元慰安婦の方々に送ってきました。この手紙の内容については継承されるわけですね。


○副大臣(浅野勝人君) 手紙の内容は、河野談話をそっくりそのまま引用しております。したがって、安倍政権河野談話を継承すると明言をしております。


○緒方靖夫君 正確に言うと要約して継承しているということですので、当然そうなると思います。明確ですよね。
 そうすると、その河野談話はおわびと反省の気持ちを国としてどのように表すのかということを検討して、その結果として、償い事業としてアジア女性基金をつくったということになります。この基金は今月末にこれは解散されることになりますけれども、その後の事業についてはどのように扱っていかれるのか、お伺いいたします。


○副大臣(浅野勝人君) 基金は国民の皆さんと政府が協力して、心身にいやし難い傷を、深い傷を負った方々に対する償い事業や医療、それから福祉事業、女性尊厳事業を実施してまいりました。
 ちなみに、私は慰安婦という言葉は避けさせていただいておりますので、今のような表現を御理解をいただきたいと思います。
 平成七年の設立以来十二年の間、国民の皆さんからの募金が六億円に上りまして、政府も四十八億円の拠出補助金を出しておりまして、御指摘のアジア女性基金の活動に協力をしてまいりました。同時に、様々な困難な中でこの基金の運用を貫いてこられた故原文兵衛前理事長、村山富市理事長を始めとする関係者の方々が払われてきた努力に改めて深い敬意を表しています。
 過日、解散式に政府を代表して私も出席いたしましたけれども、基金は御指摘のとおり今月末に解散します。基金解散後も基金の事業に表れた日本国民と政府のこの問題に対する真摯な気持ちに理解が得られるように、引き続き努力をしていく考えです。
 ただ、基金がその歴史的使命を終えようとしている今の段階で、政府が基金に代わる新たな組織を立ち上げるということは必ずしも考えておりません。現在、基金において解散後の課題についての検討を行っていると承知をしております。政府は、基金の側のそのような検討の結果を踏まえて、基金の解散後においても、繰り返しになりますが、基金の精神を引き継ぐためにいかなる対応が可能かを政府としても検討してまいりたいと、真摯に受け止めております。


○緒方靖夫君 今答弁にありましたように、是非、積極的な対応を、検討をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 もう一つ私お伺いしたいのは、慰安婦問題と、それからまた、この間問題になっている拉致問題との関連なんですけれども、アメリカのシーファー大使は、私は慰安婦の証言を信じる、強制性があったことは自明のことと述べています。大使は、もう拉致問題に大変深い理解を持ってアメリカ政権を動かしてきた人です。アメリカでは、慰安婦問題と拉致問題での安倍内閣の対応を比較して批判する世論が出始めているんですよね。私は、これは大変重視する必要があると思っているんですね。
 三月十八日のロサンゼルス・タイムズは、拉致問題では北朝鮮を非難する一方、これは日本がですよ、慰安婦問題では強制性を否定していると述べて、安倍首相は旧日本軍によって恐怖を強いられた多くの女性に対して、拉致被害者のものと同じ同情を持てないでいると批判しているわけですね。シーファー大使は、三月九日、日本人の記者団に対して、日本が河野談話から後退していると米国内で受け止められると破壊的な影響があると、そう発言されているわけですね。
 私は、外務大臣にお伺いしますけれども、大臣はこうした警告をどう認識されているか、お尋ねしたいと思います。


○副大臣(浅野勝人君) 今の委員の御指摘は、心身にいやし難い深い傷を負わせた方々に対する河野談話、そして、それをそのまま引き継いだ歴代の総理がこのアジア女性基金を受け取っていただきたいと思った方々一人一人に、個人個人に手紙を差し上げた、その内容は繰り返しませんけれども、心からのおわびと厳しい反省の上に立ってああいう手紙を差し上げている。それは、河野談話を歴代の内閣が継承していると、今日もそうだと、そのことを十分理解をされていないアメリカを始め各方面に更に日本人の気持ちを理解をしていただくような努力をしていくことがその問題への答えだと確信をしております。


○緒方靖夫君 これは、政府の努力という問題ではなくて、基本的な政策のスタンスだと私は思うんですね。
 やはり、安倍内閣の下で慰安婦に対する問題が後退したと、そういう受け止めがある。それと引き換え、拉致問題との関連でリンクされることは大変危険であり、日本にとって大変厳しい問題だと思うんですね。特に日本は、それを敷衍して言うと、やはり人権問題にダブルスタンダードがあるという批判があるわけですよ。
 例えば、私もいつも思いますけれども、飛行機事故等々が起きる、そうすると、そこに日本人がいるかいないか、それがぱっと日本のメディアではなるわけですね。そんなことをやるメディアは、アメリカでもフランスでもないわけですよ。そういうことを見て、日本人の命は大事、外国人の命は二の次、三の次と受け止められる、そういう風潮があるわけですよね。
 麻生大臣は外国のことをよく御存じですから、そういうことが実際いろいろな形で経験されていると思いますけれども、私は、そういう批判というのは非常に危険な批判で、日本の、今これだけ拉致問題を解決するというそういうことが必要になっているときに、非常に窮地に追いやる、自らの過去の問題との絡みで窮地に追いやる、そういうことになってくると思うんですね。
 ですから、その点で私は、努力が足りないと、アメリカを始めとするところに努力すると、そう言いましたけれども、私は、この問題については非常に重大な問題であるということを指摘して、質問を終わりたいと思います。

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0059/16603200059003a.html

続きます。